要約
- 2022年承認の理事の誓約書は、契約上の争いで調停を先に試み、解決しない場合に三人の仲裁人へ進む構造だった。2025年11月改訂版にはその前段階がない。
- 新設された優先順位条項では、定款、規則、倫理規程などと誓約書が食い違えば、前者が優先する。
途中の椅子がなくなった
2022年版の誓約書は、LACNICと理事の契約上の対立について、ウルグアイ商工会議所のセンターでまず調停を求めると定めた。不調に終われば、同センターの規則に従い三人の仲裁人が最終的に裁く。理事会内部の手続きと、会員総会への上訴の可能性も残していた。
DIR-POL-002.04の改訂日は2025年11月4日である。第9条はウルグアイ法と三人の仲裁人を維持しつつ、調停を先に試すという文言を外した。紛争は同センターの仲裁規則に基づく最終的な仲裁へ進む。適用される内部手続きと総会への上訴は明示的に留保されている。契約上の必須経路が変わったのであって、任意の和解が禁じられたという記述ではない。実際の仲裁事件を示す公開資料もない。
この書類は、住所資源を管理する組織の理事に課す約束をまとめる。誠実な職務遂行、利益相反の申告と討議からの退出、資源の適切な扱い、対外発言に関する規律がある。雇用主や顧客への機密情報の提供も禁じる。秘密保持は退任後最長十年続き、個人データには期限がない。義務違反は内部の懲戒手続きにもつながる。どの場で解釈を争うかは、理事会の実際の権限と無縁ではない。
契約より上にあるもの
改訂版の第8条は、誓約書と定款、規則、倫理規程、コミュニティ行動規範、理事会または総会が承認した規範文書が矛盾したとき、後者を優先すると定める。署名した個別契約が組織の上位規則に化ける余地を狭める一文だ。同時に、理事は任期中に理事会が定める手続きにも従う。どの版の規則が、誰の決定で有効になったかが問われる。
2025年11月4日の理事会議事録には、更新時に新任理事から適用するという当初案が載る。これに対し、12月の会合で現職理事全員が署名する案が出され、他の理事も同意した。文書は出席理事の全会一致で承認された。ただし、この議事録には12月の署名実績はない。
総会への上訴が消えたと読むのは誤りだ。新しい仲裁条項は、適用される場合の内部手続きと上訴を残している。取り除かれたのは、旧契約が義務として書いていた仲裁前の調停である。
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