要約

  • Internet Directの管理者は1994年4月12日、広告が自社サイトから読める「約5,000」のニュースグループに投稿され、利用規約に反した加入者を自社システムで無効化したと述べた。
  • 同じ投稿は、苦情メールでサイトが落ちかけ、Canter & Siegelが25万ドルの訴訟をちらつかせたと報告する。

約5,000のUsenetグループを巡った投稿を、誰が止められたのか。1994年4月の記録が示すいちばん具体的な答えは、加入者アカウントを管理するシステム管理者だ。

Jeffrey D. Wheelhouseは4月12日の返信でInternet Directのシステム管理者と名乗った。自社の利用者がCanter & Siegelの広告を「当サイトから利用できる約5,000のニュースグループ」に投稿したという。投稿は利用規約に違反し、利用者はInternet Directのシステム上で無効化した、と書いている。さらにメールの量で自社サイトが落ちかけ、法律事務所から25万ドルで訴えると脅されたとも報告した。この数値と措置は、いずれもWheelhouseが当時の返信で示した。投稿はUsenetのアーカイブに残っている。

広告の題材は米国のDiversity Visa制度だった。同時期のUsenet返信には「1994年のグリーンカード抽選は最後かもしれない」という見出しの版が引用されている。メールで情報を提供するとし、6月の締切を強調し、55,000件のビザを掲げた。1994年3月31日付のFederal Registerの1995会計年度向け告知も、6月1日から30日までの郵送登録期間と55,000件の上限を定めている。申請料も専用用紙も不要だった。政府の手続きは紙を郵送する登録で、広告は情報を売り込む商業メッセージだった。

Wheelhouseの説明は、各ニュースグループへの配布と、Internet Directが加入者契約に基づいて取った措置を並べている。管理者が記録した操作は、自社システム上での利用者の無効化だった。

いちばん手近な請求書は、対応に奪われる時間だった。Wheelhouseはメール量でInternet Directのサイトが落ちかけたとし、他の人に費用と迷惑を負わせたことを謝罪した。広く送ることは簡単でも、返事を読み、仕分けし、サービスを維持する仕事は受信側に残る。Wheelhouseが説明したのはInternet Direct自身のサービスにかかった負荷だ。

5月23日、Canter & SiegelはInternet DirectとNetcomに関して措置を取る意向を投稿した。裁判記録か和解記録があれば、Wheelhouseが報告した25万ドルの警告が訴訟に進んだかを確かめられるが、今回の資料にはない。

この争いには三つの制御点があった。Usenetは文章を運ぶ。Internet Directは自社が管理する加入者関係に手を打てる。法的脅しは、地域の影響を収めようとするプロバイダーに圧力をかける。ここから読めるのは、インターネットの自由をめぐる大きな標語ではない。事業者が届くアカウントの境界と、受け手に回った後片付けである。