Summary
- OpenTableの2009年5月のS-1修正届出書は、客には無料の予約サイト、店には受付に置くElectronic Reservation Bookを示した。店は設置費、月額利用料、オンライン予約後に実際に着席した客ごとの料金を払った。
- 同年3月のSECへの回答書によると、予約収益の計上は予約時ではなく着席時。サンフランシスコの一店舗の例では月額199ドル、OpenTableサイト経由の着席客は一人1ドル、店自身のサイト経由は25セントだった。
- 届出書に記された2008年の純売上高は5580万ドル。サブスクリプションが54%、予約収益が41%を占めた。無料の画面は、有料の店内台帳と着席数を数える仕組みの上にあった。
空席を表示するには、入口の帳面が必要だった
客はWebで店と時刻を選ぶ。店は電話予約も受け、予約なしの客も迎える。同じ席を重ねて約束しないためには、その日のすべての入口を一つの記録へ集める必要がある。OpenTableのElectronic Reservation Book、略してERBは、受付の紙の予約帳をソフトウェアと機器に置き換えた。ネット予約、電話、来店客が同じ台帳を使う。
2009年5月にSECへ提出した書類によると、各店舗のERBはインターネットでつながり、OpenTableと店自身のサイトからの予約をリアルタイムに受け取った。会社は店に出向いて設置し、接続を確認し、店舗に合わせて設定して従業員を訓練した。毎晩のバックアップと常時サポートも説明している。客の画面で「予約確定」とすぐ言えるのは、営業中の受付で空席記録が更新されているからだった。
この台帳は広告枠より深い場所に入っていた。クリックを集めても、客が到着した時に席がなければ予約は壊れる。受付は、誰に何時の席を約束したかを確認する場所だ。OpenTableはそこで店の運用に入り、サイトからの需要を実際の椅子へつなぐ役割を引き受けた。
無料ボタンの裏に三つの請求項目
OpenTableは客の予約を無料とした。店が払うのは一度の設置費、ソフトウェアと機器の月額料、オンライン予約から実際に席についた人ごとの料金。設置、台帳の継続利用、席に着いた客という三つの仕事に価格が付いた。無料なのは客の画面であり、店の業務ではない。
予約が成立した時刻と、客が座った時刻を混ぜるとこのモデルが見えなくなる。2009年3月13日のSECへの回答では、OpenTableは着席客の料金を積み上げて月ごとに請求し、その客が席に着いた時に予約収益を計上すると説明した。予約は未来の約束だ。変動料金の計器が動くのは店の中である。
同じ回答には、サンフランシスコの一顧客の請求例がある。月額料199ドル。OpenTable自身のサイトで予約し、店で着席した客には一人1ドル。店のサイトで予約し、着席した客には一人25セント。この数字は開示された一店舗の例で、全店共通の料金表ではない。ここではプラットフォームが連れてきた客の一人当たり料金が、店が自分で連れてきた客の四倍になった。
どちらの予約も同じ店内台帳に入り、最後は同じ食堂の席へ向かう。違いは需要をどこから獲得したかだ。店のサイト経由でもOpenTableは予約処理を担い、プラットフォームのサイト経由なら集客も担う。受付の台帳は席を割り当てる道具であると同時に、予約元と着席を結び付ける料金の記録にもなった。
月額ソフトの隣に人数計があった
S-1修正届出書の財務数値は、二本の収入線の重さを示す。2008年の純売上高は5580万ドル。月額などのサブスクリプション収益が54%、予約収益が41%だった。2009年第1四半期はそれぞれ52%、43%。これは会社全体の該当期間の割合であり、先の一店舗の請求内訳とは別の数字だ。
会社は2009年3月時点で顧客レストランがおよそ1万店、1998年の創業以来OpenTable経由の予約による延べ着席客がおよそ1億人分に達したと述べた。いずれも会社による概数である。規模が大きくなるほど、Webで示す空席と店の受付台帳を一致させる仕事も大きくなる。台帳が遅れれば、軽快な画面の確約は到着した客の前で争いに変わる。
インターネットは席を頼む場所を電話から画面へ広げた。OpenTableは店が返答に使う台帳も変えた。客のクリックを無料にできたのは、店が設置と月額利用を払い、オンライン経由で実際に座った客にも料金を払う構造を作ったからだった。
請求を確定したのはクリックより椅子
SECとの文書で最も効くのは、収益計上の時点である。予約は先の席を押さえる約束。着席は店の入口で確かめられる結果。ERBは両者を一つの運用記録にした。店がサービスを評価するなら、予約件数だけでは足りない。空席表示の正確さ、台帳の月額費用、客が来た経路、最後に座った人数を見る必要がある。
サンフランシスコの例では経路に金額まで付く。同じ椅子を使っても、OpenTableのサイトが客を連れてきた場合の一人当たり料金は、店のサイト経由より高い。数字はこの一件の契約に限られるが、受付の記録を握る者が予約元と結果を数え、請求へ結び付ける仕組みが見える。
初期のWebは仕事をボタンの陰へ隠すのが上手だった。OpenTableの提出書類は、受付の機器、設置作業、接続の見守り、バックアップ、そして客を席へ案内する人を画面へ戻す。客には無料の予約ボタン。店には、それを本物の席にするための台帳と請求書が届いた。
会員向け解説
プロフィールの詳細
適切な会員レベルでログインすると、解説全文と出典メモをご覧いただけます。
ストラテジックサークル限定
ストラテジックサークル
すべての読者に公開されています。参加してログインすると プロフィール解説 を閲覧できます。
ストラテジックサークルに参加Leadership Alliance 会員限定
Leadership Alliance
対象となる IP 資産の所有者・管理者向けです。ログインすると Leadership Alliance の解説を閲覧できます。
Leadership Alliance に参加





