要約

  • Ofcomは10月23日、英国登録の船舶と航空機に搭載する移動衛星地球局について、Ku・Ka帯の上り回線に使える周波数を追加した。静止衛星と非静止衛星で許可表は異なる。
  • 更新後の免許は2027年初めを見込む。衛星地球局ネットワーク免許の変更案には、Heathrowで空港当局との調整を求める条件も盛り込まれた。

海上の船と空を行く飛行機。どちらの端末も衛星へ電波を送るが、同じ欄に丸を付ければ済む話ではない。Ofcomが10月23日に公表した決定は、英国登録の船舶・航空機に載る移動衛星地球局(ESIM)の上り回線用周波数を増やす。事業者にとっての要点は「拡大」という一語より、軌道と場所によって変わる許可の組み合わせにある。

最終声明では、静止衛星向けに船・航空機の双方へ12.75~13.25 GHzとKa帯の指定された二つの区間を追加する。非静止衛星向けは航空機に27.5~29.1 GHzと29.5~30 GHz、船舶には27.8185~29.1 GHz内の、より狭い二つの区間を認める。電波は端末から衛星への上り方向だ。船会社が軌道を選び、航路を引き、端末を載せれば、適用される表の行も定まる。

Ofcomは2023年世界無線通信会議の合意を踏まえて英国の免許を改める。追加周波数が使えるのは2027年初めからと見込む。まず衛星地球局ネットワーク(ESN)免許を変更し、その後、既存の船舶・航空機無線免許の保有者が追加を申請できる。新規申請には改訂版の様式を使う。政策決定が先に出て、利用の根拠となる免許が後から届く。

Heathrowには別の印が付いた。Ofcomの免許案内と一般通知によると、ESN免許を持つ事業者は同空港でサービスを始める前に空港当局と調整する。条件は新規の周波数だけでなく、その免許の全周波数・全用途に及ぶ。免許変更案への意見は2026年12月14日午後5時まで。Ofcomは2027年1月に結論を出す予定だ。

船上端末には海岸からの距離も効く。指定された帯域では、関係当局の同意がない限り、Ku帯で158キロ、Ka帯で70キロという離岸距離が残る。割当表は英国水域と公海で利用可能な範囲を分けた。船が国境を越えると、免許を読む地図も変わる。