要約

  • LACNIC理事候補者5人は、裁判所が命じた遮断を誰が実行すべきかという同じ質問に答えた。3人はコンテンツの発信元やホスティング層を支持し、2人は命令の宛先、管轄権、実行する層の選択を重視した。
  • 選挙ページは質問を10月28日、回答を10月29日に掲載した。投票期間は11月3日から10日までで、締切は18:00 UTC。

裁判所は法的義務を命じられる。だが、命令書がインターネットのどの層で最も正確に実行されるかまでは決めてくれない。LACNICの理事候補者5人には、有効な裁判所命令による遮断をアクセス事業者が担うのか、ホスティング/ハウジング事業者が担うのかが問われた。回答は二者択一を越え、対象を誰が管理するのか、誰が命令を受け取るのか、どの管轄権が事業者に及ぶのかをめぐる議論になった。

選挙システムによると、質問は10月28日16:09 UTCに掲載され、5人全員が翌29日に回答した。Carmen DenisとJorge Mario Valencia Mesaは、コンテンツに近いホスティング層を選ぶ。Denisはネットワーク事業者を最後の手段とし、通常の解釈役にはしないよう求めた。Valencia Mesaは、他のサービスも使うアドレスを通信事業者に遮断させずとも、ホストならコンテンツやアカウントに対応できると主張する。

Norberto Enrique Faria Rodriguezはさらに踏み込む。アクセスを妨げる手段として遮断は最悪であり、問題のあるコンテンツは発信元で削除すべきだという。ホストされているなら、顧客がサービスを合法かつ倫理的に使うようホスティング事業者が確保すべきだと述べる。実行点をホストに寄せる一方で、裁判所命令、苦情、事業者の利用規約が食い違ったとき、何を「不適切」と判定するのかは残る。

Gabriel Adonayloは普遍的な実行層を選ばない。有効な命令を受け取った者は適用法に従うべきで、責任は命令の宛先によって決まるという。ドメイン遮断は回避されやすく、IP遮断は同じ基盤を使う無関係なサービスにも影響しうると指摘した。Rafael Antonio Ibarra Fernándezは、接続事業者、ホスティング事業者、ドメイン登録事業者という三つの実行先を挙げ、管轄権と副作用で方法を選ぶとした。接続事業者は国内法の対象でも、ホストや登録事業者は国外にある場合がある。

3人は発信元またはホストを支持し、2人は命令の宛先または管轄権から考える。これは候補者の選挙回答であり、LACNICが採択した規則ではない。理事会を執行機関にする話でもない。回答が照らしたのは、質問に欠けた運用規則だ。有効な命令が法的権限を示しても、宛先がコンテンツを管理できない場合にどの層を優先するのか、遮断期間をどう決めるのか、誤った対象を誰が直すのかは示されなかった。

投票開始は11月3日。ネットワークの端で遮断すれば命令に記された対象より広く届くことがある。ホストはコンテンツに近くても裁判所から遠い場合がある。登録事業者が名前を停止しても、背後のサービス自体を削除したことにはならない。選挙ページにあるのは候補者の立場で、優先順位や訂正手順ではない。「従え」という一言を、隣のサービスに費用を押しつけず実行できる命令にするのは、そうした細部だ。

出典:LACNIC理事選挙と候補者の回答、公式投票日程。 候補者別の回答:Carmen Denis、Gabriel Adonaylo、Jorge Mario Valencia Mesa、Norberto Enrique Faria Rodriguez、Rafael Antonio Ibarra Fernández。