要約
- OfcomはVDE-TERとVDE-SATの機器・チャネルを船舶無線免許に追加し、英国船籍の船が海外航行で使えるよう2027年初めに整える。
- 英国内の沿岸局にVDESをどう認めるかは別の協議に回した。船の免許と港側の制度が異なる時刻表で動く。
船長には新しい無線機の使用許可が届く。港の無線局は「受付窓口をどう作るか」から相談する。岸壁を挟んだこの時間差が、Ofcomの10月23日付海事周波数決定の核心だ。地上系と衛星系のVHFデータ交換を船舶無線免許の対象設備に明記する。英国船籍の船が国際航海で使うための改定で、適用予定は2027年初めだ。
VDESはAISの位置通報だけを速くする装置ではない。Ofcomの整理では、AIS、用途別メッセージ、地上系データ交換、衛星系データ交換を束ねる。航路情報や救助時の連絡も想定される。国際海事機関の5月の決定では、2028年1月1日からSOLAS上、AISに代わる船載機器としてVDESを認める。船に何を積めるかと、英国がどの電波を許すかは別々に決まる。
では、港で何隻も話し始めたら誰がチャネルを割り振るのか。隣の無線局とぶつかった電波を誰が整理するのか。協議への回答は足並みがそろわなかった。Ofcomは沿岸局向けの正式案を今回出さず、国際的な指針と規格が固まってから再協議する。時期は早くても2027年以降だ。船の装備欄は先に書ける。岸側の実用ルールには、もう一枚の決定書が要る。
Ofcomは同時にAIS免許へ161.95MHzと162.00MHzの用途別メッセージ用チャネルを加え、優先度を2に限る方針も示した。こちらは法定の免許変更手続を踏む。海事データ通信の「解禁」という一語では、船、沿岸局、メッセージの順番を説明しきれない。公開ページに決定と免許案が並ぶ。
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