Summary
- 10月21日にまとまったEU理事会のデジタル法制整理案は、公共データを再利用する超大企業に特別な条件や高い料金を設定できるようにする。
- 経済力、データを取得する能力、デジタル市場法上のゲートキーパー指定を考慮する一方、基準には客観性と比例性を求める。
役所の公開資料は、誰が取りに来ても同じ紙束に見える。だが、その後ろにある事業は同じ大きさではない。EU理事会の交渉文書は、データを事業化する力の差を、公共機関が再利用の条件と料金に反映できるよう提案する。理事会の発表によれば、欧州議会が立場を決めた後に交渉が始まる。
文書の前文は、膨大なデータと収益化の設備を持つ少数企業と、新規参入者の距離を問題にする。提案の第32q条は超大企業への上乗せ料金を、第32r条は個別の再利用条件を扱う。デジタル市場法のゲートキーパー指定は判断材料の一つだ。加盟国には「超大企業」の基準をさらに具体化する余地がある。企業名を入れた一律の価格表はまだない。
料金を決める手は自由放任ではない。客観的な根拠と釣り合いが必要で、収集、作成、複製、流通、保存や、必要な匿名化・機密保護の費用、合理的な投資回収が挙げられている。高価値データセットと一定の研究データには無料再利用の規定も残り、本文が定める例外が付く。実際の値札は、対象データと使い道を特定して初めて読める。
保護対象のデータについては第32y条が会計の見せ方を定める。加盟国は料金の基準と算定方法を公表し、公共機関は主な費用区分と配分ルールを明らかにする。高い料金を請求するなら、その理由も書類として残す仕組みだ。
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