要約
- NT EPAは9月15日、EIS方式での環境評価を決めた。環境許可を出したわけではなく、連邦ポータルもEPBC案件を「追加情報待ち」と表示している。
- 連邦機関は種に関する資料を求めている。NT EPAは連邦側との協議に向け、最終的な付託事項を決める自らの期限を停止した。
9月15日の決定と10月7日の発表は、Project Aresの審査における別々の節目だ。前者でNorthern Territory Environment Protection Authority(NT EPA)は、環境影響評価書(environmental impact statement、EIS)を用いる評価方法を選んだ。後者では、EISの付託事項(terms of reference)を決める期限を、National Environmental Protection Agency(NEPA)との協議のため停止したと説明した。どちらも、Energy Northが提案するIT容量1GWのデータセンター計画を承認するものではない。
ここには別々の法律に基づく二つの手続きがある。NT EPAは北部準州のEnvironment Protection Actに基づき、州・準州レベルの環境影響をどう評価するか決める。EISと評価報告を経て、環境許可についての判断が後に続く。連邦の審査はEPBC Actに基づく独立した紹介・審査・決定の流れだ。
連邦側の記録を見ると、両手続きがまだ合流していない理由が分かる。Energy Northは6月29日にEPBC Act上の紹介を提出した。連邦の評価責任が7月1日にNEPAへ移る前のことだ。NEPAは8月20日付でNT EPAに提出した文書で、7月24日に追加情報を求め、特に指定された絶滅危惧種と渡り性の種への影響について資料が必要だとした。EPBC Act第76条に基づき、連邦の法定判断期間も停止した。8月20日時点で、求めた情報は提出されていなかった。10月15日に確認した連邦公開ポータルも、案件2026/10560を「Awaiting additional information」と表示していた。これはその日の状態であり、将来の判断を示すものではない。
NEPAのコメントは、種の一覧表にとどまらない。準州側の付託事項案について、再生可能エネルギーへの移行時期や目標、渡り性の種、地下水依存生態系と地表水に関する地図、排水処理・処分・再利用、将来気候を踏まえた水資源の強靱性、火災環境、監視・報告の明確化を提案した。これらはNT EPAに検討を促した項目であり、最終要件として採択済みと扱うべきではない。
両政府間の二国間評価合意を使えるかどうかも、まだ条件付きだ。NEPAは、EPBC紹介の決定と時期次第で、同合意に基づく評価の対象となる可能性があるとした。NT EPAの指針では、二国間合意や認定手続きが適用される場合、付託事項に連邦保護対象の情報要件を反映できる。したがって、連邦の判断は、一つのEISが両方の管轄当局に情報を提供できるかを明らかにする材料になる。ただし、現在の公開資料はProject Aresにその方式が適用済みだとは述べていない。
NT EPAがEISを選んだ理由は、提出資料の十分性にある。10の環境要因について重大な影響が生じる可能性を示し、多くの項目で影響予測や緩和策の有効性を確信するための情報が不足しているとした。計画の規模はまだ提案上の上限だ。IT容量1GW、年間最大4ギガリットルの地下水、太陽光と蓄電池、ガス火力発電、186,000ヘクタールの事業区域内に設定された暫定的な19,150ヘクタールの改変範囲である。実際の取水量、建設済み面積、許可済みの工事範囲ではない。
NT EPAの決定理由には、政府機関から6件、一般から63件の意見が記録されている。水、野生生物の生息地、累積影響、エネルギー転換、土地改変、文化的価値などが繰り返し挙げられた。件数は参加の広がりを示すが、投票結果や同意の認定ではない。意見は証拠の不足を知らせても、法的な判断権は各機関に分かれている。
次に見るべきものは文書だ。Energy NorthがNEPAの要請に応じるか、EPBCポータルの状態が変わるか、最終的な付託事項がいつ公表され、NEPAの論点がどこまで反映されるか。その後のEIS草案で、プロジェクト側が要件や残る不確実性にどう対応したかが分かる。「EIS方式を決定」は評価の進み方を決めたという意味であり、環境面の可否を示す結論ではない。
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