要約
- NSRCの1996年7月報告は、国際接続を持つキューバのネットワークとしてCENIAI、Tinored、CIGBnet、InfoMedを記録した。
- Sprintとの専用64 kb/s IP回線以前から、UUCP、X.25、海外パートナーを通じてメールとデータが往来していた。
- 政令209号は世界のネットワークへの直接接続を選別と事前許可の対象にした。
「接続した日」は一つではない
Network Startup Resource Center(NSRC)の1996年7月更新には、二つの状況が並んでいる。キューバにはすでに海外とデータを交換するネットワークが四つあったが、CENIAIはなお国際IP回線と国内バックボーンを求めていた。CENIAIは科学行政、Tinoredは青少年コンピュータークラブ、CIGBnetはバイオテクノロジー、InfoMedは医療情報を支えた。
この違いを抜きに「キューバがインターネットにつながった」と書くと、国際メールや専門ネットワークと、常時利用できる一般向け回線が混同される。UUCPのメール交換やX.25の通信は国境を越えていても、家庭でいつでも使える接続を意味しない。
報告によると、CENIAIは1982年からネットワークを運営し、1991年にはUUCPでインターネットとつながっていた。1992年の説明では、国際通信はCENIAIを経由する不安定なダイヤルアップUUCPとX.25に頼っていた。トロントのWeb/NIRVは週に約二度、通信交換のために電話をかけた。技術上・資金上の問題が起きると、接続が一週間以上止まることもあった。経路はあったが、電話網と海外パートナーが運用頻度を決めていた。
開始年は資料間で一致しない。NSRCは1991年とし、後年の米政府資料は1992年とする。どちらかに無理に決めず、専用IP回線の前から国際交換が存在したことを中心に据えるのが妥当だ。
四つの用途、複数の経路
1996年の報告は、キューバの国際経路が一つに集約されていなかったことも示す。CENIAI、CIGBnet、TinoredはトロントのWeb/NIRV経由でメールを交換し、InfoMedは英国のGreenNetを利用した。発信頻度はCENIAIが一日二〜四回、CIGBnetが六回、Tinoredが二回。Tinoredは増便を考えていた。
Tinoredは各地の青少年クラブを結び、市民団体のネットワークRed Davidも支援した。約150の公開施設、メールアカウントを持つ100クラブ、2,400 bit/sモデムが稼働する約80クラブという数字は、広がりを示す一方、全世帯への普及とは異なる。CIGBnetはバイオテクノロジーの研究所と遠隔拠点を結び、データベースや生物配列検索を提供した。InfoMedは保健省の情報システムに属し、約500アカウントの多くを組織内で共有していた。
CubaNetはX.25を使い、カナダのDATAPACにつながった。合弁企業や観光の一部を対象とした商用サービスで、通話料金は大学関係者の多くには高かったが、予約や金融取引には使えた。これは用途を絞った通信路だった。
Sprint回線と利用資格
Sprintとの64 kb/s IP回線は、定時に発信するUUCP中継を待たず、より対話的な通信を可能にした。全国規模で見ると容量は小さい。回線速度だけでは、接続した機関の数や個々の利用品質は分からない。
公表日付には、1996年9月9日付で回線を発表するJesús Martínezのメール、本人が最初の送信を8月22日と回想したという後日の注記、10月11日を正式接続日とする研究がある。資料は、これらが発表・試験・公式記録のどれに当たるかを揃えていない。したがって日付を出典ごとに示すのがよい。
IPSは1996年6月、接続を段階的かつ選択的に開く方針を報じた。政令209号は事前承認を省庁横断の委員会に委ね、国家発展に重要な機関を優先したと、人権委員会の後年の報告は説明する。Sprint回線は通信能力を変えたが、利用可能な組織を決める行政上の境界は別に残った。
参考資料
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