Summary

  • Iliana XygkouとBryton Herdesのチームは、直接のピア接続とOTC付き経路の広告を使い、この属性を削除する15のASを見つけた。
  • 10月のNANOG資料では、連絡を受けたArelionがOTCを保持する設定を導入し、GTTはなお削除していた。現在のGTTの状態は、新しい直接観測で確認する必要がある。

経路は届く。警告だけが途中で落ちる。NANOG 98でIliana XygkouとBryton Herdesが示したのは、Only to Customer(OTC)を取り除く15のASだった。下流の事業者が経路漏えいを判断するときに使う情報を、中間のネットワークが消してしまう。

RFC 9234はOTCを、転送される任意のBGP経路属性と定める。ピアや顧客へ渡した経路を、その後は顧客向けに限るための印だ。第5節は、一度設定された値を変更せず保持するよう求める。印を消せば、次のASはその経路の制約を属性から読めなくなる。

測定にも落とし穴がある。遠くの観測点でOTCを見ても、どのASが付けたかは決められない。発信側の出口か、受信側の入口か。発表の原資料では、まず直接ピアリングで付与者を絞り、OTC付きの経路を送ってから先の経路で属性が消える箇所を追っている。15のASを特定した。実験で観測した異なるAS_PATHのうち、IPv4の33.1%、IPv6の17%にはOTCがなかった。これは観測経路の割合であり、通信量の割合ではない。

次にチームは二つのTier-1へ連絡した。資料によればArelion(AS1299)は速やかに設定を変更し、OTCを保持した。GTT(AS3257)は10月の資料時点では削除を続けていた。後日の再試験やピア別の生データは資料に載っていない。AS3257を通る新しい標識付き経路が、現状を更新する証拠になる。

標準が通ったかどうかを決めるのは、標準化会議ではなく実際の転送設定だ。Xygkouらは、警告が消える場所を運用者の名前と結びつけた。

資料:NANOG 98の発表 · 原スライド · RFC 9234。