要約

  • NomCom第2回組織レビューの勧告27は、「非関係」理事の意味を明確にし、3つの理事席を指定する案だった。2023年に定款改正案が保留された後、2026年に理事会ガバナンス委員会(BGC)は別の方法、すなわち毎年のスキル指針書簡に文言を加える案を検討した。
  • 8月31日の議事録は、BGCが書簡案を進めることに合意したと記す一方、次の段階として理事会全体での検討とNomCom幹部への送付準備を挙げる。確認した資料からは、承認や送付の完了は確認できない。

理事の区分を設けることと、年次書簡で候補者像を示すことは、単なる文章上の違いではない。前者は資格条件と席数を明示できる。後者は、その選考サイクルで理事会が求める経験や能力を伝える。公開記録が示しているのは制度手段の変化であって、確定した最終文書ではない。

出発点は、指名委員会(NomCom)の第2回組織レビューが出した勧告27だった。2022年の最終実施報告は、独立した理事を求める意図を明らかにし、そのための3席を指定するよう勧告を説明した。レビューは、ICANNコミュニティの外で得た視点を理事会に加えることを期待していた。これは選考設計の勧告であり、それだけでICANN定款を改正するものではない。

2023年、ICANNはNomComレビューの複数の勧告を実施するため、定款改正案と関連資料を公開協議に付した。その案には「非関係理事」の正式基準と、NomComが選ぶ8人のうち3人を該当者とする構想が含まれていた。同年9月10日、理事会は関連する基本定款改正案の決定を保留し、進めるかどうか、進めるならどうするかを判断する前に追加検討を求めた。協議に付された案も、保留という理事会の決定も、施行中の資格規則ではない。

この論点は2026年にBGCへ戻った。3月、委員会は勧告を実施すべきか、実施するならどの方法がよいかを話し合った。議事録は、従来の定義が複雑で運用しにくいという懸念を記録している。また、米国内国歳入庁の基準における「独立」と、ICANNのエコシステムの外から視点をもたらすという、より広い目的を区別した。法務・財務上の独立、ICANNでの過去の活動、個別決定に関する利益相反は、関連していても同じ概念ではない。

5月、BGCは次のNomComサイクルに向けた指針を検討し、それが必須か助言的かという問いも扱った。7月には、確定的な定義を作る代わりに、理事会が毎年NomComへ送るスキル要件の書簡に方針を盛り込む案を議論した。実際または認識上の利益相反、すべての理事に求められる独立した判断、理事就任後に得る経験、「非関係」状態との関係、NomComの利益相反質問を強化する可能性などが話題になった。委員会は職員に文案の修正を求めた。

8月31日の議事録は、手続の進展を示すが、最終採択を示すものではない。職員は冒頭に2段落を加えた改訂書簡案を提出し、その2段落、日付、宛名を除けば前年の書簡と同内容だと説明した。BGCは案を進めることに合意し、新文言が理事会の書簡に盛り込まれれば勧告の検討を終えるとした。しかし記録された次の作業は、改訂書簡を理事会全体に回して検討を求め、NomCom幹部への送付を準備することだった。

したがって確認できる結論は、BGCが自らの検討を終えるための提案手段を選んだという点までだ。理事会全体が書簡を承認したこと、書簡が送付されたこと、2段落の正確な文面、NomComがそれをどう使うかは確認できない。公開のNomComページには2026年サイクルの指針があるが、確認した資料はそれが8月議事録の改訂案だとは特定していない。9月6日の理事会決議一覧でも、その草案の扱いは確認できなかった。これは今回の調査記録の限界であり、後日の動きがなかったという証明ではない。

定款上の区分から毎年の指針書簡に移ると、ガバナンスの監視点も変わる。区分と席数を定める規則は数えやすい。資格基準を公開し、候補者と選考者が内容を知り、3席が規則どおり埋まったかを確認できる。他方、委員会が議論したように、「非関係」の境界を定義し、理事としての経験が状態を変えるか判断し、利益相反審査と整合させ、適用しにくい基準で有能な候補を排除しないようにするコストがある。

年次書簡には別の利点がある。将来の全サイクルに同一の定義を固定せず、理事会の現在のニーズを説明できることだ。ただし柔軟性は説明責任の問いを移す。目標を周期ごとの指針にだけ書くなら、理事会が何を承認し、いつ送ったか、NomComに何を求め、選考がその要求にどう対応したかを公にたどれる必要がある。記録が見えなければ、外部の視点を加えるという目的は評価しにくい願望になりうる。

どちらの仕組みも、理事会が望む構成を自動的に保証しない。定数枠は期待を明確にできても、選ばれた人が必要な経験を持つことや利益相反の扱いまでは保証しない。書簡は細かな要望を伝えられても、選考者がどれだけ重視するかを保証しない。資料はBGC案の成功や失敗を証明していない。証明しているのは、以前の案に運用上の懸念が示された後、ICANNが別の制度手段を検討していることだ。

三つの概念を混同してはならない。「独立」は法的基準や利益相反の不存在を指すことがある。レビューでの「非関係」はICANNのエコシステムから距離のある経験を重視する。理事会のスキル指針は、必要な経験や能力を表す。候補者は一つを満たしても他を満たさない可能性がある。BGCの議事録自体が、単一のラベルに三つの役割を担わせられない理由を示している。

次に確認すべき公開記録は具体的で日付のあるものだ。最終版の書簡、理事会の決定、送付の記録、次のNomComサイクルにおける基準や選考手順の説明である。書簡が採用されるなら、版の履歴と選考への影響を説明する公表記録があると検証しやすい。確認した資料は、それらの仕組みがすでに採択されたとは示していない。

委員会が2段落を書いたからといって、勧告27が確定した資格定義になったわけではない。現実的な問いは、定期的な指針が「外部の視点」という目的を十分明確に伝え、候補者、選考者、理事、観察者が、何を求められ何が起きたかを把握できるかどうかだ。理事会の判断と最終文書が見えるまでは、「書簡案」と呼ぶのが正確であり、新しい区分、割当枠、完成済みの規則と呼ぶべきではない。

出典:NomCom2最終報告・勧告27;理事会決議・2023年9月10日;2023年公開協議;BGC議事録・2026年3月26日;5月19日;7月28日;8月31日;理事会決議・9月6日;NomCom。