要約

  • APNIC 62の報告書と現行の提案一覧は、prop-169とprop-170がコンセンサスに達したと記録している。
  • それぞれの詳細ページには依然「APNIC 62 OPMで議論」とあり、実装済み一覧にも載っていない。

会議は終わった。ステータス欄だけが、まだ会議を待っている。

APNIC 62の報告書によると、prop-169とprop-170はOpen Policy Meetingでコンセンサスに達した。会議は2026年9月4日から10日までムンバイで開かれた。APNICの現行ポリシー提案一覧も、二件を「APNIC 62でコンセンサスに達した提案」に分類している。結果は二つの公式記録で確認できる。

一方、個別ページの表示は会議前の時制のままだ。prop-169とprop-170の「現在のステータス」は、どちらも「APNIC 62 OPMで議論」と記す。履歴欄も会議前の提案と事務局の影響評価で止まっている。別の「実装済み」一覧に二件はない。

APNIC 62の提案アジェンダは「To Be discussed at APNIC 62」と題された会議のアーカイブだ。会議前の予定を記録したページで、二件の現在のステータスではない。

コンセンサス、次の手続き、実装は別々の段階だ。APNICが記録しているのは最初の段階で、現時点で実装済みとはしていない。ただし、現在の状態を示すはずの欄が、すでに終わった議論へ読者を案内している。複数のページを見比べなければ進捗が分からないのは、ポリシー記録として余計な仕事だ。

二件の内容は異なる。prop-169はAPNIC-127第6.2.1節の固定された/23利用計画の参照を、評価対象の委譲に結び付いた文言に置き換える提案だ。prop-170はニーズ評価を残したまま、条件付きでLIRのIPv6割り振りをニブル境界に合わせる。APNICによれば、/32の最小サイズは変わらず、assignmentには適用されず、既存保有者に割り振りの縮小や返却を求めない。ただし重複があれば拡張は阻まれる。

APNICはprop-169の実装を約3か月、prop-170を約6か月と見積もる。どちらも編集上の意見募集が前提だ。確認した公式ページには募集日が記載されていない。この日付がなければ見積もりの起算日は分からず、期限超過とも判断できない。

必要なのは決定のやり直しではなく、記録の同期だ。ステータスを更新し、会議後の経緯を履歴に加え、次の担当手続きと意見募集の日程を示す。会議結果はすでにある。あとはAPNICのページ同士が、同じ現在を示せばよい。