要約

  • 2026年9月17日提出のAFPUB-2026-v6-001-DRAFT03は、現在も審議中である。採択、実装、申請者の測定、違反認定を示す資料は確認できない。
  • 第2版はアクセス網では主要なIPv4トラフィック宛先を、ホスティングではAAAAとIPv6到達性を見ようとした。第3版は、グローバルIPv6委譲にアクセスできる顧客と、IPv6割り当てで覆われるIPv4空間を数える。
  • したがって、旧版と新版の95%は同じ観測ではない。判定には、政策版、測定単位、分子・分母、起算日、方法版を結び付けた記録が必要になる。

数字を残して物差しを替える

進捗率は、同じ物差しが使われているという前提で初めて時系列になる。第3版草案は、25、50、75、95%という分かりやすい形を採用した一方で、その前提を切り替えた。

第2版でアクセス事業者に求められた計画は、実際のIPv4トラフィック上位25宛先から始まる。IPv6対応済みの外部宛先について、12か月で25%、24か月で50%、48か月で75%という水準だった。AFRINIC-37の議事録では、提案者が想定する観測量はそれらの宛先に向かうIPv6トラフィック量と説明されている。

ホスティングの試験は別だった。サービス、アプリケーション、コンテンツについて、AAAAレコードが存在し、インターネットからIPv6で到達できる割合を見る。水準は12か月25%、24か月75%、48か月95%である。

第3版はこの二つを置き換えた。アクセス網で数えるのは、ネットワーク運用者の介入なしにグローバルIPv6委譲へアクセスできる顧客の割合だ。注記では、アクセス機器が完全に機能するIPv6設定を許し、割り当て空間がグローバルルーティングテーブルから到達可能であることを求めている。

コンテンツホスティングで数えるのは、サービスやDNS応答ではない。そのネットワークに割り当て済みのIPv4空間のうち、IPv6割り当てでも覆われている割合である。こちらも注記はグローバルルーティングテーブルからの到達性を挙げる。両クラスとも12、24、36、48か月に25、50、75、95%という共通の日程になった。

ただし、共通なのは表示形式であって分母ではない。片方は顧客数、もう片方はアドレス空間である。アクセスとホスティングを併営する事業者は二つの基準を独立に満たさなければならない。同じ日に二つの正当な達成率が出ても、合算や平均は草案の構造を壊す。

さらに、代理指標を実利用と混同してはならない。委譲は利用ではない。アドレス空間の被覆はトラフィックではない。経路到達性だけでは、アプリケーションが端から端まで動作するとは言えない。政策が実装可能な代理指標を選ぶことと、その結果を別の事実として宣伝することは別問題だ。

第3版は時計の始点を明示した。追加のIPv4申請では、LIRまたはEnd Userへの最初のIPv6発行日と政策実施日のうち、遅い方から数える。同じ観測日に測っても、政策上の経過月数が同じとは限らない。だから起算イベントと日付も結果の一部である。

違反の文言にも「AFRINICによる確認」が入った。AFRINICは可能な限り自動試験を整備し、既存の公開ツールと測定で補うとされる。しかし、完成した自動化が既にあるとは書かれていない。どの版の道具を使い、どの期間を観測し、どの証拠で再審査するかも確定していない。

第2版への運用影響評価は、分母、検証、受理できる証拠、部分的適合、正当な遅延を明確にするよう求めた。MyAFRINIC、移転、請求、会員対応への影響も挙げた。ただし、これは第3版の新基準を評価した文書ではない。基準を変えた以上、実装可能性も改めて確認する必要がある。

現段階で確認できるのは提案が審議中だということまでだ。コンセンサス、Last Call、理事会承認、実施、申請拒否、制裁はいずれも確認できない。だから今つくるべきものは判定ではなく、将来の判定を読めるようにする記録形式である。

測定記録には、版と発効日、事業者クラス、起算イベント、観測窓と時点、単位の定義、分子と分母、委譲・割り当て・到達性の判定規則、方法とツールの版、証拠の管理者、除外理由、保留・適合・不適合・是正・再審査の状態を入れればよい。訂正は旧記録を消さず、どれを置き換えたかを示す。

顧客名や内部ログを公開する必要はない。集計値と限定された理由コードで足りる。95%を信頼できる数字にするのは小数点の精度ではない。その数字がどの問いへの答えかを失わないことだ。

情報源