要約

  • Nicolás AntonielloのLAC-2018-1は、複数の地域で事業を営む組織向けに、既存の五つのRIRが共同運営する仮想的な世界登録局を提案した。
  • LACNICは資格の判定、地域ごとの規則の衝突、新しい登録システム、ICP-2の変更、IANAのIPv4在庫不足を挙げた。提案は2018年6月28日に廃案となった。

Antonielloが出発点にしたのは、地図と経路が一致しない現実だ。一社のネットワークが複数地域で同じASNやアドレス計画を使う一方、資源の申請は地域ごとの登録局で扱われる。LAC-2018-1は、その間に仮想的なGlobal Internet Registry、GIRを置く案だった。六番目の登録局を名乗っても、新法人は作らず、既存の五つのRIRが共同で運営する。

申請者は複数地域での活動を証明し、ネットワークの全体図とアドレス計画を提出する。割り当てた資源は特定地域に結び付けず登録する。二つの地域の要件が食い違えば、GIRが適用する条件を選んで理由を示す。会費は一地域だけより高く、活動する全地域で個別に払うより安くする構想だ。境界を越える事業に答えるため、境界間の裁定者を新たに置く仕組みでもあった。

LACNICの職員は実装上の空白を数えた。複数地域での活動は現地法人で証明するのか、実際のネットワークで足りるのか。ICP-2を変更し、五つのRIRのシステムを調整し、新しい登録基盤を作る必要がある。そしてIANAには、新しいGIRへ渡せるIPv4ブロックが残っていなかった。世界共通の窓口を開いても、在庫台帳まで新しくなるわけではない。

記録には2018年1月19日の討議入りと6月28日の廃案が載る。廃案の直接の理由は記されていない。残った論点は明瞭だ。Antonielloはネットワークの越境利用を捉えたが、解決策は地域の規則を選ぶ力を五つの地域機関の共同窓口に与えた。窓口の数と、利用可能な番号資源の数は別の問題である。

資料:LACNICのLAC-2018-1原案、職員の影響分析と審議記録。