要約

  • Nevada PowerとSierra Pacificは、対象となる公益設備の建設負担金に異なる税額グロスアップ率を提案した。発電資産向けの10.7%と10.6%は、承認済みの電力料金ではない。
  • ネバダ州の規則は、減価償却資産と非減価償却資産を別の方法で扱う。案件の負担金額と資産区分が分からなければ、どちらの率からもMicrosoftの費用は算出できない。
  • Microsoftの介入申立てでこの規則は商業上の論点となったが、個別サイトの負荷、電力供給の確約、率への賛否、負担金の見積もりは明らかになっていない。

ネバダ州の新たな電力案件で最も覚えやすい数字は、最も誤読されやすい数字でもある。Nevada Powerは減価償却対象の発電設備に10.7%の所得税グロスアップを提案し、Sierra Pacificは10.6%を示した。両社は非減価償却資産についても26.6%を提案している。これらは電力供給料金でも、データセンターの総建設予算でも、公益事業者に保証された利益率でもない。顧客が設備建設に拠出する際の税務調整案だ。Public Utilities Commission of Nevada(PUCN)はまだ料金表を承認していない。(PUCN案件一覧;提出率に関する分析)

違いを理解するには、建設協力金(CIAC)の役割から見る必要がある。顧客は、自らの事業に必要な公益設備を建設するため、現金または事業者に有益な資産を拠出することがある。ネバダ州規則は所得税グロスアップを、その拠出に関連して生じる税負担を補償する追加拠出と定義する。減価償却資産では、拠出に関係する税額を料金算定上の資本に含めた場合の年間収入要件を現在価値に直して算定する。非減価償却資産には、事業者に適用される法定税率を基にした別の方法がある。したがって、資産の法的区分と料金計算の両方が重要になる。(NAC 704.6508、704.6512、704.6532)

この仕組みは、大電力を必要とする事業者が送電線、変電所、発電設備を交渉するときに重要さを増す。しかし、率だけでは顧客負担額は分からない。基礎となる金額は必ずしもデータセンターの設備投資総額ではない。対象となる公益設備への拠出額であり、扱いの異なる資産に分かれる可能性がある。案件には複数種の設備が必要になることがあり、拠出は現金にも現物にもなり得る。今回確認した公開書類には、Microsoftの土地、申請負荷、必要設備、拠出額、資産明細は記載されていない。

Microsoftの申立てで、この論点は抽象論ではなくなった。同社は10月6日、Nevada Powerの26-09005とSierra Pacificの26-09006への介入を申し立てた。申立書によると、MicrosoftはNV Energyの管轄区域に大規模データセンター向けの土地を取得し、発電向けグロスアップ案に関する分析を行う見込みだという。ただし、いずれかの率を支持するか、個別案件の負担額、土地がどちらの供給区域にあるかは示されていない。二つの系統で申立てたことは、二つのキャンパスを意味しない。(26-09005号のMicrosoft申立て;26-09006号の申立て)

減価償却対象の発電資産に対する0.1ポイントの差は、各社の計算が異なることを示すが、顧客の経済負担を比較する材料としてはまだ足りない。対象となる仮の拠出額が100万ドルなら、10.7%は10万7,000ドル、10.6%は10万6,000ドルとなる。ただし、これはMicrosoftの見積もりではない。そのような拠出基準額も資産区分も開示されておらず、率が変わる可能性もある。非減価償却資産の26.6%は別区分であり、発電資産に対するより高い率ではない。

拠出金の料金表だけで、系統拡張費用の最終負担者がすべて決まるわけでもない。規則が扱うのは、初期建設費と税務会計の一部だ。繰延税金とその後の減価償却には、別途、料金算定上の処理がある。将来の顧客料金に影響するかどうかは、承認済み料金表、会計処理、委員会の決定次第であり、率だけから家庭の電気料金への影響は導けない。(NAC 704.6532(7))

したがって、市場で問われるのは書類の中身だ。有用な決定や計算書なら、負担金の基礎額、資産一覧、各資産が減価償却対象となる理由、税務上の前提、率の算出方法を示す必要がある。大口電力の開発事業者にとっては、用地を比較する段階で、個別インフラ費用を料金表から十分早く読み取れるかが商業上の焦点になる。投資家や他の電力利用者にとっては、建設を引き起こす顧客が定められた負担を担うのか、またグロスアップを全費用や将来の補助の証拠と取り違えていないかが検証点となる。

出典