要約
- 欧州の提案は、ITUの選出役員または監督部門の職員に対する不正行為の苦情について、独立管理諮問委員会の関与を決議162に記す。
- 委員会として出す助言の個人責任を免じ、誠実かつ相当の注意を払った職務行為についてITUによる補償を定める。
組織の上層部に向けられた苦情は、通常の調査箱へ入れられない。ITUが2024年に定めた内部監督憲章では、選出役員への申立てを理事会議長と独立管理諮問委員会(IMAC)の委員長に伝える。監督部門の職員が対象なら事務総局長が受け取り、IMACの助言を求める。欧州諸国の第75号提出文書・追補30は、この役割を委員会の根拠である決議162にも書き込む案だ。ITUの登録簿で提案を確認できる。
2022年の決議162は、監査、リスク、倫理、調査機能についてIMACが資料や職員に接し、理事会と事務総局長へ助言する仕組みを置いた。追補30は「苦情の処理への貢献」という任務を、選出役員と監督部門職員を対象として追加する。適用されるITUの法的枠組みに従う、という条件も付く。告発の入口や独立した審査手続を定める監督憲章と、委員会の職務を定める決議がここでつながる。
委員自身への備えもある。委員会が集団として示した意見や勧告について、個々の委員は個人責任を負わないとする条項。さらに、委員会のために誠実かつ相当の注意を払って行った行為から請求が生じた場合、ITUが補償する条項だ。前者は集団の助言、後者は職務行為を扱う。苦情の相手が組織の指導部なら、助言を引き受ける側にとって条件の線引きは切実になる。
IMACは2025年の年次報告で、監督部門と憲章の導入を受けて職務規程の見直しを始めたと記した。追補30は財務統制に関する勧告も任務に加える。決定5では、IMAC、外部監査人、作業部会にこの分野の提案を求めていた。
11月の全権委員会議で採否が決まる。苦情を受けた後、委員会が何を助言し、理事会がどう動いたか。文書上の新しい一行の値打ちは、その流れをたどれるかで決まる。
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