要約

  • LACNICの政策履歴には一律90日という旧文が残る。現行マニュアル第2.21版は、IPv4が3か月、IPv6が12か月、ASNが6か月と定める。IPv6では両者の差が九か月ある。
  • 同じ現行条文は、LACNICと国内登録機関が経路到達性を保証しないと明記する。資源を受け取った組織が接続事業者と交渉する。正しい期限と動く経路には、それぞれ別の証拠が要る。

LAC-2022-1の履歴ページにある旧規則は、告知期限を一律90日と書く。現行ポリシーマニュアル第2.21版のスペイン語PDFではIPv6は12か月だ。旧文の90日をIPv6の締切欄に写せば、現行規則より九か月早い期日が作られる。担当者が上流事業者との調整や例外申請を急ぐ前に、どの版からその数字を取ったのか確かめる必要がある。LACNIC自身が現行PDFを正本とし、翻訳が異なる場合もスペイン語原文を優先すると明記している。

現行規則の第1.6節を読むと、IPv4は最長3か月、IPv6は12か月、自治システム番号は6か月。告知しない必要を正当に説明できる場合は例外となる。IPv4の期限は旧90日とほぼ同じだが、IPv6の工程表には九か月、ASNには三か月の差が生じる。古い提案の本文だけを検索結果から拾うと、手元の予定表に誤った数字が入り込む。

同じ節の後半には、もう一つの境界がある。LACNICと国内インターネットレジストリは、割り当てたアドレスの経路到達性を保証しない。受領者が接続事業者と交渉する。LACNICは必要に応じて助言し、アドレス空間の断片化を減らす手順を取る。つまり登録機関が決められるのは資源の名義と告知期限までで、上流のフィルタ設定やその先のネットワークの選択は各事業者が行う。

その分担は、マニュアルの終端利用者向けIPv4規則にも現れる。プロバイダー非依存のアドレスも世界的な到達性は保証されず、受領者はISPに連絡するよう促される。LACNICのBGP講習記事は、隣接ネットワークが告知を学び、ピアリング、フィルタ、トランジットが経路に関わると説明する。だから、実務では登録日、設定した起点ASN、上流が受け入れた時刻、別のネットワークからプレフィックスが見えた時刻を分けて記録する。これは規則の解説ではなく、どこで引き渡しが止まったかを知るための記録だ。

政策履歴の90日と現行PDFの12か月は、同じLACNICの公開資料から確認できる具体的な食い違いだ。旧文を運用カレンダーへ写した瞬間、IPv6の担当者は存在しない九か月分の遅れを背負う。運用者は提案の履歴ではなく、第2.21版の第1.6節を根拠に期限を確定できる。

公開資料には、告知免除の件数と個別の告知を到達性試験に結ぶ一覧が見当たらない。例外の判断日と試験方法が公表されれば、条文が現場でどこまで確認するのか検証できる。現時点で確かなのは、告知期限の正本が旧90日ではなく3・12・6か月を記すPDFだということだ。日付を間違えれば書類の段階でつまずき、日付だけ守ればネットワークの段階でつまずく。二つの失敗は別々の机で生まれる。

出典: LACNICのポリシーマニュアル第2.21版・スペイン語原本、公式英語版、LAC-2022-1履歴、BGP講習。