Summary

  • 復興・強靭化ファシリティは行政関連施策に491億ユーロを配分した。European Court of Auditorsが15か国で調べた235施策の標本では、デジタル・電子政府が件数の53%、推定費用の71%を占めた。標本の費用割合を491億ユーロ全体に当てはめることはできない。
  • 監査対象となった2019年・2020年の行政分野の国別勧告の細目では、35%に大きく対応し、58%は限定的、7%は未対応だった。全面的に対応した細目はなかった。統治に関する細目で大きく対応した割合は14%にとどまる。
  • 2025年末までに完了予定だった標本施策は予定した成果物をすべて納めたが、顕著な結果を示したのは36%。現地で調べた16施策のうち、結果指標を持っていたのは7施策だった。

納品日のある改革が選ばれる

European Court of Auditorsの2026年10月の特別報告は、復興基金が行政を強くしたのか、それとも行政改革を納品しやすくしたのかを問う。報告書の集計では、EUの復興・強靭化ファシリティの総予算5770億ユーロのうち、491億ユーロが行政関連施策に配分された。各国は欧州セメスターの国別勧告に結びつく改革や投資を計画し、合意した節目と目標を達成することで資金を受け取る。オンライン窓口の公開は節目にしやすい。申請の審査期間や行政の判断力を改善したかは、公開の翌日からしか測れない。

検査院は15加盟国の行政施策235件を分析し、チェコ、ドイツ、ギリシャ、スペインを詳しく調べた。この標本のうち124件がデジタル化・電子政府に関する施策で、件数の53%、推定費用の71%を占めた。この71%は監査標本の内訳であり、EU全体に配分された491億ユーロの内訳ではない。加盟国は、感染症対応による需要と、基金の期限内にデジタル事業の方が実施しやすいという判断を監査員に説明した。期限のある制度が、成果を写真に撮れる施策を選びやすくした。

計画が対応すべき国別勧告を見ると、別の配分が現れる。2019年と2020年の行政分野の細目では、大きく対応したものが35%、限定的な対応が58%、未対応が7%。全面的に対応した細目は一つもなかった。行政効率に関する細目の約半分は大きく対応されたが、統治に関する細目は14%だった。これは検査院が特定の勧告と国別計画を比べた評価であり、EUの全行政機関を採点した数字ではない。能力、調整、権限に関わる変更ほど、短い基金の時計からこぼれた。

「完成」の記録と「改善」の記録

76ページの原報告は納品物と結果を分ける。標本のうち2025年末までに完了予定だった施策は、予定した成果物をすべて達成した。しかし顕著な結果があったのは36%で、57%は限定的、7%では結果の証拠を見つけられなかった。範囲を絞った現地調査では、16施策のうち7施策しか結果指標を備えていなかった。新しい窓口が存在することと、窓口を通る人の待ち時間が縮んだことは、別々の帳簿に記すべきだ。

次の予算にも同じ癖が入りかけている。検査院は、提案段階の2028~2034年「効果的な行政」枠の24分野中17分野で結果指標が欠けると指摘した。現行の基金規則も、国別勧告の「重要な部分」に対応するとはどの程度を指すのか定義していない。検査院はEuropean Commissionに対し、次期計画を評価する基準を2027年末までに明確にするよう求める。問題を計画書に書いただけで対応とみなせば、短期で完成する設備が、時間のかかる制度変更の場所を取る。

次に必要なのは、サービス公開前の処理日数や費用、利用可能性と、公開後の同じ数字を結ぶ記録だ。統治改革なら、誰の決定権が変わり、その権限が実際の案件でどう使われたかを示す。検査院の公式発表が示す数字の隔たりは、公開日だけでは埋まらない。新しい画面の後ろにある役所も、変わった証拠を提出しなければならない。

Sources