要点

  • TELSTRA と Ciena は、実運用ネットワークの 1,100km 区間で 1.6Tbps を伝送し、中間再生を行わずに単一の光波長で4つの 400GbE サービスを収容した
  • この試験で確認されたのは、メルボルン―シドニー間における容量と伝送距離の組み合わせであり、TELSTRA のより広範なネットワーク全体で同じ性能が得られることではない

事実

TELSTRA と Ciena は9月8日、メルボルン―シドニー間の1,100キロメートルにわたり、中間地点で光信号を再生せずに毎秒1.6テラビットを伝送したと発表した。実運用ネットワークでの試験では、Ciena の WaveLogic 6 Extreme 技術、C バンドおよび L バンド対応の光回線システム、TELSTRA の低損失光ファイバー基盤を使用し、単一波長に4つの400ギガビット Ethernet サービスを収容した。

両社によると、この試験では、先に行った1.6テラビットの実証から到達距離を約50%延ばした。公表された 1.6Tbps という数値は、試験経路上の単一の光波長における伝送速度を指すもので、TELSTRA のネットワーク全体の総容量や、個々の顧客に保証される実効速度を意味しない。この発表は試験の成功を示したものであり、TELSTRA の長距離ネットワーク全体で 1.6Tbps の商用サービスを開始したという内容ではない。

2025年12月の Ciena の発表は、有用な比較材料となる。インドのネットワーク事業者 Constl は、同じ WaveLogic 6 Extreme 技術を使用し、中間再生なしでムンバイ―チェンナイ間の1,450キロメートルにわたり、1波長で 1Tbps を伝送した。したがって、これらの試験が示しているのは、異なる光ファイバー経路における、それぞれ異なる距離と伝送速度の組み合わせであり、同一回線について直接比較できる測定結果ではない。

評価

実際の設計で問われるのは、特定の経路が、途中で光信号を受信して再生する装置を置かずに、必要なトラフィックを伝送できるかどうかである。TELSTRA の試験は、対象となったメルボルン―シドニー間の回線で、中間再生なしに 1.6Tbps を伝送できたことを示す。ただし、別の経路でも同じ容量と距離の組み合わせに対応できることを立証したわけではない。結果は、使用する光ファイバー経路の特性と運用条件に左右されるためだ。

Constl との比較を見ると、この制約がより明確になる。いずれの実証も WaveLogic 6 Extreme を使用したが、TELSTRA は1,100キロメートルで 1.6Tbps、Constl は1,450キロメートルで 1Tbps を報告した。したがって、ネットワーク計画担当者にとって、最高伝送速度は設計判断の一要素にすぎない。長距離回線の構成を決める前に、伝送速度、経路、中間再生の必要性を一体として検討する必要がある。

BTW の読者にとって、この試験は、適した長距離経路でより大容量の接続を計画するための有用な証拠となるが、TELSTRA の全経路に適用できる標準仕様として扱うべきではない。単一波長に4つの 400GbE サービスを収容することで、同じトラフィック要件に必要な波長数を減らせる可能性がある。また、中間再生を避ければ、経路上に必要な装置を減らせる可能性がある。こうした利点が他の経路にも当てはまるかどうかは、実際の経路と、TELSTRA が商用として対応できる構成に引き続き左右される。

今後の注目点

注目点は、TELSTRA が 1.6Tbps 構成を試験段階から商用展開へ移し、対応可能な経路、サービスの伝送速度、中間再生要件を明らかにするかどうかである。異なる光ファイバー経路で追加試験が行われれば、メルボルン―シドニー間の結果をどの程度広く再現できるか、また、どのような距離や経路条件で異なる伝送速度またはネットワーク設計が必要になるかが分かる。