要約

  • LACNICは、2024年に214の会員組織と面会し、2025年には5カ国7都市で330超の組織を集め、2026年にはベネズエラで約90組織を訪問したと報告した。
  • 2025年の記述では、フィードバック提供者の98%が満足度の最高層を選んだとされる。ただし、回答件数、回答資格者数、回答率はない。
  • 参加組織、参加者、回答可能者、有効回答、高評価は別の単位である。件数がないことは小標本の証拠ではなく、標本の広がりを判断できないという意味だ。
  • 個人名を出さず、回答単位、件数、率、設問、尺度、上位区分、重複処理、調査日、丸め、訂正履歴を方法票として添えればよい。

98%は誰の数字なのか

8月26日のLACNICの記事は、地域との接点を増やした過程を報告している。LACNICは2015年から会員組織を訪ね、必要な支援や現場の課題を聞いてきた。2024年から2026年にかけては、戸別訪問の一部をワーキング・ブレックファストと地域イベントへの参加に置き換え、一度に接触できる組織を増やした。

2024年はドミニカ共和国、コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラの214組織と面会した。カルタヘナのAndina Link、ブエノスアイレスのInternet Day、CANTOの会場も相談の場になった。2025年は5カ国7都市で330超の組織、すなわち直接会員のおよそ10%が集まった。2026年はベネズエラで約90組織を訪ね、Expo ISP VenezuelaとCANTOにも参加した。パラグアイとボリビアが次の訪問先として挙げられている。

その中で、もっとも再利用されやすい数字が98%だ。英語版は「フィードバックを提供した者のうち」と限定し、スペイン語版は「受け取った回答の98%」と書いている。

つまり、LACNICは330超の組織すべてが最高評価だったとは述べていない。直接会員全体の98%が支持したとも言っていない。対象は受け取った回答である。

しかし、受け取った回答が何件かは分からない。多数の参加者が回答した可能性も、より狭い任意回答群だった可能性もある。98%の計算が正しいことと、その数字がどの範囲を説明できるかは別問題である。

参加団体と回答者のあいだ

一つの組織から複数人が出席することがある。同じ人が複数都市の会合に出ることもある。アンケートは全出席者に配られたのか、各組織の代表者一人に送られたのか、会合後に希望者だけが答えたのか。記事には設計がない。

330超という到達数にも重複処理があるはずだ。同じ組織が二つの催しに参加した場合、一組織として数えたのか、二回の参加として数えたのか。どちらの管理指標にも用途はあるが、意味は異なる。

回答率を出すには、回答する機会があった人または組織の数と、有効回答数が必要だ。満足度98%は、有効回答がどう分布したかを示す。到達数は、活動がどこまで広がったかを示す。

したがって330を暗黙の分母にしてはならない。それは組織数を回答数に読み替えることになる。

「満足度の最上位層」も定義が必要だ。5段階の上位2項目なのか、別の尺度なのか。残り2%を不満と呼ぶ根拠もない。中間評価、未回答項目、不完全なフォームが含まれるかもしれない。

非回答バイアスが起きたと断定することもできない。誰が回答機会を持ち、誰が回答し、その二群がどう違ったかを調べて初めて判断できる。現状の問題はバイアスの立証ではなく、その危険を評価する材料が公表されていないことだ。

2024年調査と一本の系列にしない

LACNIC自身が、対面会合は調査で集める情報を補完すると説明している。補完関係にある二つの手法は、同じ分母を持つとは限らない。

公式の2024年顧客満足度調査の概要は、回答者の96%が満足または非常に満足だったとしている。調査一覧には2012年から2024年までの隔年調査が並ぶ。

今回の98%は2025年の会合について書かれた段落にある。同じ設問、同じ募集範囲、同じ重み付け、同じ上位区分を使ったとは書かれていない。96%から98%への改善として読むには、方法の接続が足りない。

運用指標も別に存在する。LACNICは2026年2月の会員サービス改善の記事で、5,000件超のチケット、2営業日以内に出した初回回答97.9%、5営業日以内に解決した複雑案件96.6%を示した。さらに別の調査では、回答者全員が手続きを容易または非常に容易と評価したという。

チケット時刻はシステム内の出来事を測る。容易さや会合満足度は人の評価を測る。数字がいずれも高くても、同じ母集団や同じ改善を示すわけではない。

改善項目は別の証拠である

会合ではIPv4と移転、IPv6導入、MiLACNIC、アカウント安全、会員特典が扱われた。対話は、標準化された問い合わせでは見えない地域固有の困りごとや、知られていない機能を明らかにできる。

LACNICは、契約の電子署名、申請状況の自己確認、資源の共同管理者、二要素認証の更新、会費計算機、セキュリティ報告の改善を挙げる。多くのアイデアが会合で生まれた、または検証されたという。

「生まれた」と「検証された」は別の状態だ。ある要望は会合で最初に出て、サポート記録で繰り返され、後に正式決定されるかもしれない。開発中の機能が現地で確かめられた場合もある。満足度は会合の受け止めを測るのであって、各機能の唯一の原因を証明しない。

2025年2月のサービス記事は、CRM、チケット管理、アルゼンチンでの現地通貨決済、研修とともに、前年に4カ国で200超の会員と会ったと報告していた。新しい記事はこれを、国名付きの214組織として詳しくした。活動の継続性は確認できるが、会員、組織、参加者、回答を同一単位とする根拠にはならない。

製品の起点と処理状況には別の記録が必要だ。98%に必要なのは、製品台帳ではなく調査方法票である。

必要なのは小さな方法票

回答者名や自由記述を公開する必要はない。集計だけで十分だ。

まず、98%に含めた会合名、都市、調査日を示す。次に、参加組織数と重複参加の扱いを示す。回答単位が個人、組織、一枚のフォーム、一つの設問のどれかも明記する。

回答可能数、配布フォーム数、有効回答数、回答率を並べれば、到達と回答の橋ができる。一組織から複数回答を受け付けたなら、その重みも必要だ。

設問文と尺度を載せ、どの選択肢を最上位層に含めたかを説明する。不完全回答、設問欠損、期限後回答の扱いも決める。言語、国、組織規模、会員歴ごとの内訳は、少数組織を特定できない範囲に限ればよい。

集計日、丸め規則、方法版、訂正履歴があれば、重複回答が後に判明しても過去を消さずに更新できる。

この方法票により、330超の組織への到達、既知数の回答、定義済み上位区分に入った98%という三つの証拠が分かれる。分けることは結果を弱めるのではなく、用途を明確にする。

成功を過大化しない透明性

広い地域を担当する登録機関にとって、現地対話には意味がある。組織の規模、言語、制度環境が異なれば、中央の窓口だけでは拾えない摩擦がある。第三者イベントに出向くことで、LACNIC単独の会合には来ない組織とも話せる。

その価値を98%一つで証明する必要はない。98%は、回答者が会合をどう評価したかを伝えるための数字だ。

問題は、数字が原文から離れるときに起きる。年次報告、理事会資料、予算説明に転載される過程で、「寄せられた回答のうち」という条件は省かれやすい。

回答件数を添えれば、条件も一緒に運べる。LACNICの文章はすでに慎重である。その慎重さを、次の引用先でも失われない証拠に変える段階だ。

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