要約

  • ARINの提案2011.17は、APIキーごとに操作、読み書き、代理できるPOCを制限するよう求めた。現在の公開状態はOpenのままだ。
  • ARINは2012年に開発費を約145万8000ドルと見積もり、2018年を最後にこの項目への公開コメントを更新していない。

「誰のアカウントか」と「そのプログラムに何をさせるか」は別の問いだ。2011年4月、Mike JosephはARINのRESTful APIを使う現場でその差を見つけた。自動化サーバーに置いたキーは、本人以外にも見えることがある。ならばサーバーが持つ鍵の力を、サーバーの仕事の範囲に収めたい。彼のACSP提案は抽象的な安全標語ではなく、権限の切り方を指定していた。

一つのキーで実行できるRESTfulまたはテンプレートの操作を選ぶ。変更の種類ごとに読み取りと書き込みを分ける。ARIN Onlineのアカウントにつながる全POCではなく、特定のPOCだけを代理できるようにする。複数の「役割用アカウント」を作らなくて済む、というのも提案者の狙いだった。人の権限を機械へ丸ごと渡さずに済むなら、鍵を預かる運用の形も変わる。

ARINは当初、コミュニティの意見を集める方針を示した。2012年4月には技術開発だけで約145万8000ドル、さらに文書や利用者への説明が要ると算定し、機能別制限の複雑さも挙げた。2018年のコメントでは、その年の作業計画に入っておらず、未処理提案に関する協議で扱うとした。現在のACSP一覧には2011.17がOpenとして残る。2012年の見積もりを現在の価格表として使うことはできないが、公開の決着がないことは確認できる。

現行のAPIキー説明には、キーが利用者を識別し、自動失効せず、停止できるとある。同じキーは複数の処理に使え、複数キーを作れば手元で要求を追跡できる。用途は登録処理、DNS、RPKI、逆引きDNS、制限付き報告書の取得に広がる。REST呼び出しには、アカウントと結び付くPOCの権限も必要だ。説明されているのは本人確認とアカウント側の権限であり、個々のキーに操作とPOCを刻む仕様は書かれていない。

2018年以降の採否を示す公開記録か、キー単位の権限仕様が出れば、この読みは変わる。いま利用者に示されているのは鍵の作り方と止め方だ。2011年の注文は、その間に鍵がどこまで歩けるのかを問うている。