要約
- モーリシャスは2025年7月18日、AFRINICをdeclared companyに指定し、Registrar of Companiesに対して、資格ある検査官による調査と報告を直ちに求めるよう命じた。
- AFRINICと裁判所選任のReceiverは4日後、指令を歓迎し、全面協力と継続的な更新を約束した。
- AFRINICは2026年3月、指定がなお有効であり、Receiverの正式な解任判断も待たれていると説明した。
- 8月14日までの固定公開資料には、検査官、範囲、証拠保全、協力履歴、段階、報告書、公開判断、是正責任者を結ぶ一覧がない。
- 法律は全文公開を自動的に義務づけていない。必要なのは、秘密を守りながら手続の状態だけを示す台帳であり、「調査はなかった」とする推測ではない。
法律は最終報告書を会社にも送る
この事件を読むうえで最も実務的な一文は、政府の強い表現ではなく、Companies Act第233条2項にある。
同項は、所定の例外を前提に、検査官の最終報告書の写しをRegistrarと会社の登録事務所へ送付すると定める。つまり、最終段階まで進んだ場合、AFRINICは外部の傍観者ではない。会社自身が法定の受領先になる。
この点は、報告書の全文を直ちに公開せよという意味ではない。第233条3項は、公共の利益のために必要だとRegistrarが判断したとき、報告書を公表できるとする。公表はRegistrarの判断であり、固定資料は一般的な全文公開義務を示していない。
しかし、内容を公表できないことと、手続の段階を説明できないことは別である。最終報告書が未完成なら未完成といえる。受領していないならその旨を示せる。受領済みで公開判断待ちなら、内容を伏せたままその状態を記録できる。
現在、その接続点が公開説明にない。
公報が実際に命じたこと
起点は2025年7月18日のGovernment Gazette、General Notice No. 1045である。通知は、receivership下のAfrican Network Information Centre LtdをCompanies Act第230条のdeclared companyに指定した。首相は、同社の業務を直ちに調査することが公共の利益にかなうと判断したと記載した。
続いてRegistrar of Companiesに対し、第231条1項に基づき、適切な資格を持つ検査官にAFRINICの業務を調査させ、Registrarが定める形式と方法で報告させるよう直ちに求めた。
通知の前文は、首相が訴訟の多発、強制清算申立て、receivershipに至る過程への法的疑問、2人のReceiverが裁判所の期限内にBoard選挙を完了できなかったこと、アドレス割り当ての停止、モーリシャスの国際的評価への損害について情報または助言を受けたとする。
これらは指定理由として重い。だが、検査官が後に確定した事実ではない。政府通知の「知らされた」を、記事が「証明された」に変えることはできない。
Receiverは協力と更新を明記した
AFRINICは7月22日に応答した。政府の指令を認識し、歓迎し、適用される法令・規制を全面的に守るとした。さらに、裁判所選任のReceiverとAFRINICチームが、Registrarの任命する検査官に全面協力すると明記した。
文書は、調査過程がAFRINICの運営およびガバナンスの状態を一段と明確にすると述べ、進展に応じて更新すると約束した。署名者はReceiverのGowtamsingh Dabeeである。
したがって、公開資料だけからAFRINICが調査を拒否したとは書けない。むしろ、協力、明確化、更新という三つの検証可能な約束が残った。
2026年8月14日は声明から388日後に当たる。ただし、これは法定期限ではない。確認した条文に公開期限はない。日数が示すのは違反ではなく、進捗説明を求める合理性である。
3月の更新は指定の継続を認めた
AFRINICは2026年3月12日のmember updateで、declared companyの指定が当時も有効だと明記した。また、2025年9月に当選と発表された者が職務を再開し、Receiverの正式な解任まで同人と協働していると説明した。解任申立ての判決は待たれているという。
同ページは、Cloud Innovation Ltd、LARUSや関連活動についてAFRINIC側の批判を展開する。その主張は、固定資料における検査官の結論でも裁判所の認定でもない。公式ページであることは、主張を無条件のニュース framing にする理由にならない。
注目すべきは、指定の有効性を確認しながら、その実施状況を示していないことである。検査官の氏名と任命日、非秘匿の対象分野、証拠保全、資料提出、面談、暫定報告の指示、最終報告の受領、公表判断、是正措置の責任者が見えない。
現在のGovernanceページは、Board、Board Documents、各委員会を通常の統治構造として示す。その構造が存在することと、法定調査がどこまで進んだかは別問題だ。purported Boardの表示は、調査手続の完了証明ではない。
監督制度は三つの段階を持つ
Companies Act第229条は検査官の資格を、少なくとも5年の資格取得後経験を持つqualified auditor、または司法職にある・あった者に限定する。第230条は、公共、株主、債権者の保護や公共の利益などを指定理由とする。AFRINIC通知は公共の利益を用いた。
第231条1項は、Registrarがすべてのdeclared companyについて検査官に調査と報告を求めると定める。第233条1項は暫定報告を可能にし、Registrarが指示した場合は必要とする。第233条2項は最終報告書の送付先を定め、3項は公表判断をRegistrarに置く。
ここから導ける結論は狭い。調査と報告は法定の仕組みである。全文公表は自動ではない。確認した規定には一般向けの完了期限がない。そして、最終報告が完成したならAFRINICの登録事務所も写しを受け取る。
従って、本記事は「期限違反」「報告書隠し」「Registrarの不履行」を認定できない。同時に、AFRINIC側も「公開報告がないから問題なし」と推論できない。
沈黙には証明力がない
公開されていない理由は複数あり得る。検査官が公表されていないだけかもしれない。調査中かもしれない。暫定資料が秘密かもしれない。最終報告が未完成、または公表判断前かもしれない。証人、個人情報、法的助言、制限付き証拠、公正な手続を守る必要もある。
固定資料は、AFRINICが協力しなかったこと、証拠を破棄したこと、報告書を隠したこと、Registrarが義務に違反したことを示さない。
同じく、沈黙はReceiverの免責、2025年選挙の司法的承認、Companies Registerへの記載によるBoard権限の確定、政策決定の追認も示さない。支持機関が公表の空白を「調査で問題なし」と説明すれば、存在しない結論を作ることになる。
NRSはAFRINICの公表値から2022~2025年の法務費を329万米ドルと計算し、過去の契約書にある1時間1000米ドル条件を問題提起している。さらに、登記は司法的確認ではなく、取引ごとの権限と独立したforensic investigationが必要だと主張する。これはNRS側の法的立場であり、検査官の認定ではない。
ただし証拠の境界は明確である。declared company指定は、個々の委任、請求、支払い、移転policyのratificationが合法または違法だったことを証明しない。
情報源
- モーリシャス政府官報:General Notice No. 1045 of 2025
- declared company指定に関するAFRINIC声明
- 組織安定性と訴訟に関するAFRINIC member update
- モーリシャスCompanies Act 2025年統合版
- AFRINIC Governanceページ
- AFRINIC 2025年7月ニュースアーカイブ
- AFRINICの権限と財務記録に関するNRS member action
- NRSによるGowtamsingh Dabee公開説明責任プロフィール
- Heng Lu Note 52:registry権力と責任
- Heng Lu Note 49:権威、信頼、アドレス制度
- Heng Lu Note 20:現実層と象徴的権力
- IPアドレス保有者に対するregistry layerリスクのLARUS分析
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