要約

  • Resolution 202101.597が直接狭めたのは、理事候補の立候補資格ではなく、2021年のNomComに就くことのできる人の範囲だった。Article 9.1は、理事候補本人と、改選対象の議席が属する地域に居住する人をNomCom任命の不適格者とする。
  • 理事会は3人のコミュニティ代表と1人の理事会代表を任命した。Article 9.3の下でNomComは候補者を募り、適格性を定め、面談し、最終候補者名簿を確定できるため、選考者の地理的な絞り込みは会員投票より前に候補者の選択肢へ作用し得る。
  • 地域除外には、改選地域が自らの選考役も供給する利益相反を避け、委員就任の機会を分散するという強い善意の説明がある。実際、議事録には利益相反の申告、忌避、棄権が残る。4人の任命者の不正や、任命または選挙の無効を示す公開証拠はない。
  • しかし、決議の「South Africa sub-regions」、Article 9.1の「議席が改選される地域」、細則の別箇所の「Southern Africa」は同一表現ではない。公開記録は、対象議席、語の対応、居住地の証明方法、全志願者数、比較基準、選任・不選任理由、異議訂正の道筋を示していない。
  • 必要なのは地域ローテーションの廃止でも、AFRINICを公的選挙機関のように扱うことでもない。AFRINICは民間の技術的な台帳管理者・調整者であり、限定された有用な機能を持つ。その範囲内で、誰に規則が適用され、どのように選考が進み、どう訂正できるかを版管理された「指名資格レシート」として示すのが比例的な改善である。

L3 — 投票より先に働く規則

09:08に始まった、短いが重要な連鎖

記録の出発点は抽象的な「コミュニティ」ではなく、日時と議題である。AFRINIC理事会は2021年1月20日、オンラインで会合を開き、09:08 UTCに開始した。議事録は、Southern Africa選出の理事として記載されたVika Mpisaneが、議題7「Nomination Committee Appointments」について利益相反を申告したことを伝える。理事会は、公募後に受け取った志願者のリストを検討した。しかし、その公開記録には、リストに何人いたのか、全員が誰だったのか、各人がどの地域に居住すると分類されたのかは載っていない。

続いて理事会はResolution 202101.597を採択した。決議はArticle 9に従い、2021年NomComには4人、すなわちコミュニティからの志願者3人と理事会メンバー1人が必要だとした。任命されたコミュニティ代表はCaleb Ogundele Olumuyiwa、Fabian Arbogast、Raymond Mamattah、理事会代表はAbdalla Omariである。Benjamin Eshunが提案し、Adewale Adedokunが賛成動議を出した。Vika Mpisaneは忌避し、Eddy Kayihuraは棄権し、決議は可決された。

この一連の記載には、少なくとも三つの異なる状態がある。第一は志願であり、理事会が受け取った人々の集合である。第二はArticle 9.1による任命資格の判定であり、誰がNomComの選考対象に残れるかを分ける。第三は理事会の任命であり、資格がある人の中から4人を委員にする。この三段階を一つに畳むと、地理規則がどこで効いたのか見えなくなる。規則は会員が理事候補に票を投じる場面で初めて働いたのではない。もっと前、候補者名簿の形成に関わる委員の入口で働いた。

三つの地域表現を一つにしてはならない

Resolution 202101.597は、「South Africa sub-regions」に居住する人々がArticle 9.1の下で不適格だ、という趣旨の表現を使った。Article 9.1そのものは、選挙で議席が改選される地域に居住する者はNomCom任命の資格を欠く、と定める。同じ2016年細則のArticle 13.5は、地域名として「Southern Africa」を使う。三つの表現は関連しているように見えるが、公開された文章の上では同じ文言ではない。

ここで「South Africa」を国名の南アフリカ共和国と読み替えるのも、「sub-regions」を消してSouthern Africaと同義だと断定するのも早計である。逆に、単なる誤記だと言い切る材料もない。確実に言えるのは、決議文と細則の語が整合しているかを説明する資料が、確認できる公開記録には含まれていないということだ。したがって、本稿は不一致そのものを制度上の不確実性として保持する。どの議席が改選対象で、その議席に細則上どの地域名が対応し、決議の語がどの範囲を指したのかは、公開記録だけでは確定できない。

この慎重さは細部への執着ではない。居住地を理由に人を入口で分ける規則では、対象地域を表す名詞が適用範囲を決める。語が国、地域、複数の下位地域のいずれを意味するかで、不適格になる人数も境界事例も変わり得る。正確な語を示さないまま「地域的中立性」とだけ説明すれば、規則の目的は分かっても、誰が対象だったかを追試できない。良い目的と明確な適用範囲は別の要件である。

排除されたのは理事候補ではなくNomCom志願者の一部

最も重要な境界は、候補者と選考者を混同しないことにある。Article 9.1は、NomComに任命される人の資格を定める。一つ目の除外は、その人自身が理事候補である場合。二つ目の除外は、その人が、議席が改選される地域に居住する場合である。これらは委員任命の利益相反を抑える設計であって、公開された条文から「South AfricanまたはSouthern Africanの人々は理事選挙に立候補できなかった」とは導けない。

この違いは、影響が小さいという意味ではない。選考者の資格は、候補者の資格と別の経路で選挙の形に関わる。選考者になれなければ、その人は候補者を募り、基準を定め、面談し、最終名簿を作る委員会に参加できない。けれども、そのことを候補者本人の立候補禁止と表現すれば、記録が示す以上の強い主張になってしまう。分析の強度は、主張を大きくすることではなく、作用点を正確に特定することで生まれる。

地理規則が直接変えたものは、4席を争う「選考者候補の母集団」である。そこから間接的に、後の候補者募集や名簿形成へ影響が及び得る。この直接効果と間接効果を分ければ、規則を過小評価せず、同時に誇張もしない説明ができる。

公開記録が立証すること、立証しないこと

公開資料は、会合の時刻、利益相反の申告、志願者リストの検討、4人の氏名、提案者と賛成者、忌避と棄権、可決という手順を支える。2016年細則はNomComの人数、公募、任命資格、理事会への報告関係、候補者名簿を形成する権能を支える。この範囲なら、決議の仕組みと制度上の効果をかなり具体的に描ける。

一方、資料が語らないことも長い。全志願者の人数と氏名、各人の居住地、適格・不適格の判定結果、居住地を裏づける証拠、複数居住地や最近の転居、争いのある居住地をどう扱うか、比較の物差し、面談の有無、選任された4人を他の志願者より適するとした理由、不選任者への説明は見えない。Vika Mpisaneが何を利益相反と認識したのか、Eddy Kayihuraがなぜ棄権したのかも公開記録からは分からない。異議を申し立て、誤分類を訂正する窓口があったかどうかも分からない。

「公開されていない」は「存在しなかった」と同義ではない。理事会が内部資料を持っていた可能性は残るし、非公開の個人情報を無制限に開示すべきでもない。ここで評価しているのは、内部で何もしていなかったという推測ではなく、外から検証できる証拠の厚さである。存在したかもしれない内部記録と、会員や影響を受ける運用者が確認できる公開記録を区別することが、議論を公平にする。

最も強い善意の説明

地域除外の善意の説明は明快で、相当に強い。ある地域の理事席が改選されるとき、その地域に居住する人が候補者を選別する委員にも加われば、実際の偏りがなくても、同じ地域が競技者と入口管理者の双方を供給しているように見える。委員を別地域から選べば、直接的な地域利益の衝突を避けやすい。委員就任の機会を地域間で回し、地域構成を持つ理事会への信頼を支える効果も期待できる。

議事録に利益相反の申告と忌避が残っていることは、この説明と整合する。棄権が記録されていることも、全員一致を装わず、参加状態を残したという点では肯定的に読める。手続の正当性は、結果だけでなく、誰が参加せず、誰が判断を留保したかを示すことで強くなる。公開資料の範囲では、4人の任命者が偏った行動を取った、理事が不正をした、任命が瑕疵あるものだった、あるいは選挙が無効だったと立証するものはない。

善意の説明を最大限に強く組み立てることは、批判を弱める行為ではない。むしろ、規則の目的が妥当だとしてもなお残る問いを鮮明にする。利益相反を抑える目的が正しいなら、対象議席と地域の対応、居住地の判定、例外や境界事例、適用結果を説明することは目的を損なわない。秘密が中立性を生むのではなく、目的と適用の一致を検証できることが中立性への信頼を生む。

地域知識を失う代価

地域を丸ごと委員資格から外すと、明白な利益相反を減らす代わりに、その地域固有の事情を知る人も一律に入口から外れる。現地のネットワーク運用、組織環境、言語、候補者の職歴や地域での評価を理解する人が、必ずしも候補者と利害を共有するとは限らない。それでも居住地という一つの属性で除外すれば、個別の関係性を問う前に知識の一部を失う。

この代価が許容できるかは、志願者母集団の大きさによっても変わる。十分に多様で大きな志願者群から一地域を除外する場合と、もともと少数しか志願していない集団から専門性を持つ数人を除外する場合とでは、委員会の構成可能性が違う。しかし公表記録は母数を示さないため、影響の大きさを測れない。4人が任命された事実だけでは、4人が多数の適格者から選ばれたのか、選択肢がほとんどなかったのか分からない。

したがって、ここでの問題は「地域規則は常に悪い」という一般論ではない。特定の2021年の任命において、地域規則がどれほど選考者の入口を狭めたかを公開情報から算定できない、という限定された問題である。小さな集団に対する一律除外ほど母数の説明が重要になり、大きな集団であっても適用の一貫性を示す必要がある。