要約
- 議会図書館は2010年4月の発表で、2006年以降の公開投稿を受け取り、今後の投稿も継続して集めるとした。ただし同月末の公式FAQは、非公開アカウント情報、削除済み投稿、リンク先の写真やウェブサイトを対象から外した。
- 2017年の収集方針文書は、図書館が受け取るのは文字だけなのに、投稿はより視覚的で長くなったと記した。翌年から将来分をテーマや出来事に応じて選び、2006~17年の文字資料は保存を続ける。公表文は、その既存資料への研究アクセスを引き続き制限すると説明した。
2017年に狭まったのは、収蔵庫ではなく入口だ
2017年12月、議会図書館は公開投稿の文字を全件受け取る方法に終止符を打った。2018年1月からは、選挙や公共政策などの出来事・テーマに沿って選んだ投稿を集める。最初の12年間に蓄積した文字を処分したわけではない。何をこれから館内に入れるか、その規則を変えたのである。
方針文書には複数の理由が並ぶ。投稿と関連処理の量は増え、投稿自体も長くなった。そもそも図書館の通常の収集は、ある分野のあらゆるものを無期限に取る方式ではない。初期のSNSの行方が読めなかったから、全件収集は例外として始まった。その例外が続く間に、投稿の形が変わった。図書館が受け取るのは文字だけなのに、利用者の表現は画像や動画に重心を移したのである。
写真に添えた一言だけを残せば、その一言の時刻や言い回しは調べられる。しかし後世の読者は、何を見てその人がそう書いたのかを館内の資料だけでは確かめられない。投稿数を正確に数えても、写真の不在は埋まらない。2017年の変更は保存費用の問題であると同時に、保存した「一件」が当時の表現をどこまで代表するかという問題だった。
欠けるものは2010年から公表されていた
2010年4月14日の発表は、2006年の最初の投稿から公開ツイートを残すという、図書館らしい大胆な宣言だった。市民の日常的な言葉や出来事への反応を将来の研究に渡す。その意義は明快だった。同月28日の公式FAQを読むと、取り扱う「全部」の範囲も明快になる。
何を公開投稿とするかはTwitterが決める。非公開アカウントの情報と削除済み投稿は来ない。投稿からリンクされた画像やウェブサイトも来ない。図書館はTwitterの機能を再現しないとも述べた。企業が送る公開データ、図書館が保管する資料、別のサイトに置かれた写真は、同じ管理者の手にあるわけではない。見出しに「全投稿」とあっても、読む側が知りたいのは文字だけの全件なのか、添付とリンク先まで含む全体なのかである。
FAQは研究利用まで最低6カ月の間隔を置くとし、利用方法は今後整えるとした。6カ月経ったら検索画面が現れる、という約束ではない。保管する許可と、読める道具を作る仕事も別々だった。
1700億件を受け取り、検索一回に24時間
2013年の技術報告は、この構想が紙上の話ではなかったことを示す。2006~10年の過去分は約210億件で、三つの圧縮ファイルとして届いた。2012年12月1日までにさらに1500億件超が届き、合計は約1700億件。圧縮した二つの保存用コピーが133.2テラバイトを占めた。日々の流入は2011年2月の1億4000万件から、2012年10月には5億件近くに増えた。
受け渡しを担う事業者は投稿を一時間ごとにまとめた。図書館はファイルを取得し、欠落や転送の破損を調べ、件数を記録して磁気テープに移した。保管用テープは異なる二つの場所に置いた。資料を受け取って守る仕組みは、数字を支える実際の作業だった。
一方、同じ報告書は研究者への提供がまだ始まっていないと記す。当時の図書館の設備で固定済みの2006~10年分を一度検索すると、24時間かかる場合があった。契約上は投稿から6カ月後に適格な研究者へ利用を認められたが、商用利用や再配布、大量のウェブ配布には制限があった。許可、保存用の複製、研究に使える速度の検索は三つの仕事である。2013年には受け入れと保管が先に進んでいた。
検索の遅さと画像の欠落を混同してはいけない。検索機を速くすれば、入庫した文字は探しやすくなる。最初から届かなかった写真は、その機械では取り出せない。2017年の文書が視覚化を挙げたのは、保管量だけを増やしても投稿の意味を同じ割合では増やせなくなったからだ。
残る文字、変わる選択
2017年12月26日の公表は、2006~17年の投稿の文字を安全に保存していると説明した。翌年からの収集は選択制になる。方針文書によれば、従来分の研究利用には引き続き制限があり、持続できる費用でアクセス問題を解くまで一般公開の見通しは示せない。削除に伴う処理や利用者アクセスについてもTwitterと協議が必要だった。
全件収集という言葉は、選ぶ人がいないように聞こえる。実際には文字と画像の境界を誰かが決めていた。選択制では、今度はどの出来事を残すかが正面から問われる。12年間の文字資料は大きな一次史料であり続ける。同時に、その外側にあった画像も事実である。図書館が変えた入口の幅は、収蔵件数では測れない歴史の厚みをあらわにした。
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