要約

  • Internet Codeの対象事業者には、2027年3月10日から通常の下り・上り速度を示し、その約束を履行する義務が適用される。
  • 測定の終点はカナダ国内のインターネット交換点に接続する網外サーバー。あらゆる端末やアプリの速度を保証する制度ではない。

「通常の速度」という言葉を、事業者と利用者が別々に解釈できる余地が狭くなる。CRTCが9月10日に公表した決定では、通常の下り・上り速度は販売前に事業者が示す履行すべき約束となる。主な変更の施行日は2027年3月10日だ。現時点で新しい基準がすでに適用されているわけではない。

事業者が示す数値は、回線の技術的な最高速度と同じである必要はない。どの速度を約束し、地域をどの程度細かく分けて提供するかは、対象事業者が決める。ただし、通常の速度を単なる全網の平均値や中央値として扱い、個々の利用者の状況を説明し終えることはできなくなる。

数字を読む際に重要なのは、95%の意味である。混雑時間帯以外は約束した通常速度の全量、現地時間の平日午後7時から11時までは少なくとも95%を提供する、というのが遵守の基準だ。これは速度の割合であり、5%の時間は約束を下回ってよいという意味ではない。CRTCは、ひどい速度低下を一定時間容認しかねない時間可用率による定義を退けた。

どこまでを測るのか

判断のための測定にも境界がある。該当する時間帯に標本を取り、利用者宅のモデム位置にある測定機器から、カナダの主要都市にあるインターネット交換点へ接続された網外サーバーまでを測る。事業者は測定機器を選べるが、その方法をウェブサイトで公開しなければならない。

この経路は、事業者自身の網内だけで完結するテストと、任意の遠方のアプリまで責任を広げるテストの中間にある。家庭の端末で一度遅い結果が出たことだけで、規定された測定の不合格が確定するわけではない。それでも、利用者との間で提供速度が争われれば、約束を果たしたと示す責任は事業者が負う。

CRTCの利用者向け案内では、まず事業者に連絡し、解決しない場合は状況に応じてCCTSに申し立てる順序が示されている。補償を判断する際には、速度低下の影響の大きさと頻度が考慮され得る。どのテストでも低い数値が出れば自動的に定額を受け取れる仕組みではなく、特定企業への違反認定でもない。

売った時の記録を残す

契約書は測定結果を照らし合わせる土台になる。オンラインの利用者向け窓口を持つ対象事業者は、2027年3月から現行・将来の顧客が契約書と重要情報の要約を常時取得できるようにする必要がある。従来のInternet Codeも販売時の主要条件を示す証拠の保存を求めている。新決定は、その適用範囲を引き継ぐものだ。

対象は主として、大規模な設備保有事業者が個人向けに提供する固定インターネットである。CRTCによれば、今回の保護措置は固定インターネット小売契約者の約9割に及ぶ。すべての小規模再販事業者や携帯電話プランが新たに対象になる、と読むのは誤りだ。

公式発表は速度とともに、割引終了後の月額料金を比較しやすくする狙いを説明している。通常料金は割引料金と同等以上に目立つ形で表示し、追加で必要な機器のレンタル料金も明示する。これは料金の開示規則であり、値下げ命令ではない。所定の遅延時間帯の表示も必要だが、広告を全国一律のラベル様式にそろえる義務は課していない。

比較サービスが利用する構造化データは、さらに後の手続きに委ねられる。FCCのファイル仕様をそのまま採用するのではなく、CISCがカナダ向けの形式と事業者の導入日程を提案し、2027年9月10日までに承認を求める報告を提出する。報告期限を全社のデータ公開期限と取り違えてはいけない。

最初に求められるのは、販売資料、契約、技術的な裏付けの整合である。広告の見た目を整えるだけでは、約束した数字に責任を持つ準備は終わらない。