要約

  • CRTC Decision 2026-232は、無線通信事業者が提供するインターネットの解約に新しい申請区分を導入する。
  • 各サービスの固有識別子を顧客アカウントに結び付け、請求書またはセルフサービスポータルに2027年9月4日までに表示する。
  • 決定には最終期限があるが、途中の公開チェックポイントや誤ったSPIDによる拒否件数の公開義務はない。

分析:顧客が知らない番号では、正しい回線を移せない

ひとつの家庭向けアカウントには、複数の携帯回線、タブレット、固定無線インターネットが並ぶことがある。顧客が移したいのは契約全体ではなく、そのうちの一つかもしれない。アカウント番号だけでは、どの接続を残し、どの接続を解約するのかは特定できない。CRTCがDecision 2026-232で固有識別子を求めた理由はそこにある。

CRTC Policy 2011-191は、顧客が選んだ新しい事業者が、顧客に代わって現在の事業者へ解約を依頼できる仕組みを定めた。乗り換えを一社間の手続きに閉じ込めないためのルールだ。だが代理で申し込む新事業者にも、移す対象を識別する手掛かりが要る。新決定は、サービスごとに固有の資産番号または電話番号を割り当て、顧客アカウントに結び付ける考え方を採用する。

CISC Business Process Working Groupは、無線事業者のインターネット解約用にLNA Iという申請区分を用意した。既存のLNA Aと併用し、五つのサービス種別ごとに旧事業者と新事業者が適切な方法を決める。手続きは細かい。しかしCRTCの説明に出てくる弱点は単純だ。既存のService Bureau手続きは、利用者が資産番号か電話番号を知っている前提だった。ところが番号は請求書やポータルに載っていないことがあり、利用者が把握していない場合も多い。内部の注文システムが一意に識別できても、顧客の目に触れなければ解約の鍵にはならない。

ここで表示義務が新しいコードより重要になる。コードは事業者間の処理を決める。表示された番号は顧客が要求を正しく指定できるようにする。システムの都合で一意な番号を持っていることと、顧客が自分のサービスを指せることは別の状態だ。

業界の合意を、誰が義務に変えるのか

CRTCはCISCの合意報告BPRE105aを承認し、Canadian Local Ordering GuidelinesとCanadian Wireless Number Portability Guidelinesを更新した。ほかにも、事業者の窓口、サービス種別とSPIDの登録、該当する場合の親会社宛てルーティング、誤ったSPIDでの拒否を月次のローカルサービス要求拒否計算に含めることが盛り込まれた。企業向けサービスを一部だけ切断する場合、顧客が現行事業者へ連絡する従来手順は残る。

CISC Administrative Guidelinesは、CISCをCRTCの管轄内で技術・事務・運用課題を扱う作業過程と位置づける。関係者に意見表明の機会を設け、消費者に関わる問題では消費者代表への周知に合理的な努力を払うとも定めている。そして、CISCは最終的な規制判断の代わりにはならない。掲載された合意手続きでは、完成報告書を少なくとも10営業日回覧し、作業部会が全会一致で承認する。異議または紛争を出さなかった当事者は同意したものと扱われ、その後、運営委員会が別の回覧期間を経て審議する。この手続きページの最終更新日は2011年4月1日と記載されている。

この合意は、作業部会の参加者が運用方法に同意したという記録だ。全顧客が投票した、という意味ではない。決定の正当性を支えるのは、その違いを隠さず、CRTCが最終的な条件を引き受けることにある。通信事業者にはTelecommunications Act第24条、非通信事業者には第24.1条が適用され、独立型インターネットを提供する無線事業者は2027年9月4日までに識別子を表示しなければならない。

日付は明確だが、道中の公開記録は薄い。決定は中間の進捗日程を設けず、月次で計算される誤SPID拒否件数も公表するよう求めていない。事業者に全顧客データを出させる必要はない。サービス種別ごとに識別子が請求書やポータルに載った日と、誤SPID拒否の集計推移を公表すれば、制度が顧客の手元まで届いたかが分かる。

解約のための鍵は決まった。顧客がそれを見つけられるかを、締切後ではなく締切までに確かめる記録が必要だ。

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