Summary

  • 2015年のARIN掲載記事でCathy Aronsonは、大手ISPの知人から22/8と30/8のどちらを追加の内部アドレスに使うべきか尋ねられたと記した。正当な保有者が使えば衝突し、急な番号変更を迫られると説明した。
  • RFC 1918が私用に定めるのは10/8、172.16/12、192.168/16の三範囲。ARINの現在の登録情報では22/8も30/8もDoD Network Information Centerに登録されている。

最初は二択の技術相談に見えた。大手ISPの幹部が内部機器向けにIPv4アドレスを増やしたくて、22.0.0.0/8と30.0.0.0/8を比べていた。Aronsonは意味を確かめる返信を送る。答えは、いずれかをRFC 1918の追加分として使うというものだった。社内のルーターで経路を閉じても、世界の登録簿に載る持ち主まで書き換わるわけではない。

RFC 1918の私用範囲は三つだけで、この二つの/8は入っていない。現在のARIN RDAP記録は両方をDoD Network Information Centerに結び付ける。Aronsonは、別の運用者たちとも話し、一見静かな公共のアドレスを使いたがる動きを聞いたという。記事は現場の証言であり、利用中のネットワーク数を数えた調査ではない。

問題が表に出るのは、正当な保有者がその範囲を経路広告するか、利用する相手へ移すときだ。番号を勝手に社内で使うISPでは、本来の宛先への通信が同じ番号を持つ内部機器へ向かい得る。正当な利用者からそのISPの顧客へ届く通信にも支障が出る。出口は大量の機器の番号変更。DNSや設定ファイルに残った固定参照まで洗い直す仕事になる。

IPv4が足りないほど、使われていないように見える/8は魅力的だ。しかし、いつ使うかを決める時計は保有者の手にある。Aronsonはその労力をIPv6に向ける方がよいと考えた。相談したISPが実際にどちらかを配ったかは記録されていない。相談そのものが、安い近道の支払日を教えている。