要約

  • TRAIが11月2日に発した改正規則は、通信事業者の苦情窓口に24時間対応を求める。人による対応の最低時間は毎日16時間で、AIは自分がAIだと利用者に知らせる。
  • 苦情処理後に異議を申し立てる期間は30日から15日に短縮。事業者は苦情、異議、遅延、満足度を四半期ごとに公表する。施行は官報掲載後に段階的に進む。

真夜中に電話がつながっても、相手が人とは限らない。TRAIの改正規則は、その違いを数字で示した。窓口は毎日24時間動くが、人の担当者を置く義務は少なくとも16時間。AIの応対時にはその旨を知らせ、人が監督する。自動音声などから担当者へ進む選択肢と、待ち列にいる人への折り返しも要る。営業時間の長さだけでサービスの実体は測れない。

利用者が判断する時間はむしろ短くなる。苦情が処理された後の異議申立て期限は30日から15日へ。申立てを扱うのは事業者の管理職で、5年以上の経験を持つ正規職員でなければならない。受領から15日以内に決定と必要な措置を取り、処理後3日以内に結果を伝える。アプリ、サイト、メール、郵便、窓口、電話から申立てできる。入口が増えた分、終了通知の分かりやすさが一段と重要になる。

規則は閉じた案件の跡も残す。事業者は苦情や申立ての終了時に五段階の満足度調査を送り、四半期ごとにサービス地域別の受付、処理、未処理、期限超過、平均処理時間、回答者数、平均点、各点の人数を公表する。報告は四半期終了後15日以内にTRAIへ提出し、自社サイト、ポータル、アプリにも載せる。経営トップまたは取締役会にも四半期報告が渡る。登録された消費者団体を含む監督委員会は少なくとも年一回会合を開く。

TRAIの発表は制度を発表したが、発効日は官報の日付次第だ。一般条項は官報掲載から30日、一部は60日、24時間窓口とAI告知などは90日後。公開された規則PDFには官報掲載予定と記されている。正確な期限を置くには掲載日の確認が必要になる。

最初の公開報告で見るべきは、処理済み件数だけではない。低評価と異議申立てが増えているなら、窓口は長く開いても問題を早く閉じただけかもしれない。