要点

  • Nominetは.cymruと.walesについて、登録事業者が他社のドメイン群の一部を買った際にまとめて移管できるサービスをICANNに申請した。現在は審査中だ。
  • 申請文面は保有者への15日以上前の書面通知を求める一方、移管完了後にはその一括移管を戻す猶予期間を置かない。

ウェールズの小さな店で、ドメインに結び付いたメールが突然使えなくなったとする。助けを求める相手が変わったことを、そのとき初めて知るのは困る。登録事業者が顧客名簿の一部を売れば、その中のドメインも新しい窓口へ移る可能性がある。NominetがICANNに提出した申請書は、この事務作業を.cymruと.walesで一括処理する仕組みを求める。ICANNの公開一覧には10月19日付で「ICANN Review」とある。導入決定の知らせではない。

想定されるのは、認定登録事業者が別の事業者からドメイン群の一部を買収する場合と、従来の再販業者が認定を得て、自社が扱ってきた名前を引き受ける場合だ。両事業者の同意が必要で、受け手は通常の移管方針では扱えない取引だと証明する。処理後、受け手が新たな管理登録事業者となる。保有者のドメイン名は残るが、窓口と登録データの管理者が変わる。

売り手は完了の少なくとも15日前に、対象となる全保有者へ書面を送る。書面には公開登録データの変更内容、買い手の顧客窓口と技術窓口を記す。既存の利用契約が買収時の移管を認めていることも条件だ。有効期限はそのまま引き継がれる。まとめて動かすために、登録期間まで動かすわけではない。

気になるのは出口である。ICANNの標準条項は、一括移管の完了後に取り消すための猶予期間を設けない。移管待ち、削除待ち、復旧待ち、償還期間中の名前は対象外だ。料金逃れを狙った申請も拒否しなければならない。保有者にとって、自分の名前を今後誰が扱うのか確かめる機会は、主に事前通知の段階に集中する。

Nominetは申請書で、登録事業者から利用希望があり、競争への影響はないとの見方を示した。これは申請者の説明であり、運用実績ではない。ICANNの審査と契約変更が終わって初めて、この通路は開く。開いた後に問われるのは、通知が届いた日付と、新しい窓口が実際につながるかだ。

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