• ナイジェリア政府が所有する NIGCOMSAT は、Thales Alenia Space と契約し、同社の Spacebus B2 プラットフォームを用いる重量約4トンの NigComSat-2A の製造を委託した
  • この衛星は西アフリカ、中部アフリカ、南部アフリカで15年を超えて運用する設計だが、打ち上げ日と契約額は公表されていない

事実関係

Nigerian Communications Satellite Limited(NIGCOMSAT)は、新しい静止通信衛星 NigComSat-2A の製造を Thales Alenia Space に委託した。Thales は9月14日に契約を発表したが、契約額は明らかにしなかった。

NigComSat-2A は Thales Alenia Space の Spacebus B2 プラットフォームを採用し、打ち上げ時の質量は約4トンとなる。宇宙機は15年を超えて運用できるよう設計され、西アフリカと中部アフリカ、さらに南部アフリカまでを通信サービスの対象とする。予定されるサービスには、テレビ放送、ブロードバンドインターネット接続、音声通話、ストリーミングが含まれる。

NIGCOMSAT は、2011年12月に打ち上げられた NigComSat-1R をすでに運用している。同社は NigComSat-2A の打ち上げ事業者も打ち上げ日も公表しておらず、顧客による容量利用の確約や商用サービス開始時期も発表していない。

分析

今回の契約で NigComSat-2A の製造企業と宇宙機プラットフォームは決まったが、顧客が新たな通信容量を利用できる日程は依然として示されていない。この衛星は打ち上げ前に設計、製造、試験を経る必要があり、その後も軌道上試験と、利用者との間の通信を中継する地上システムとの統合が必要になる。

計画上の運用寿命が15年を超えることから、最終的な容量計画も重要になる。NIGCOMSAT は、その容量を長期にわたり活用し続けるため、衛星の対象地域全体で十分な需要を確保する必要がある。発表では予定するサービスと対象地域が示された一方、ペイロード容量、顧客の利用確約、商業条件は公表されていない。

BTW の読者にとって、今回の製造契約は NigComSat-2A を構想から、契約に基づく宇宙機開発計画へ進めるものだ。打ち上げ時期、地上設備計画、サービス開始日程が示されれば、この計画が単なる製造中の衛星ではなく、利用可能な通信容量へ近づいていることが分かる。

注目点

今後は、NIGCOMSAT が衛星のペイロード構成、打ち上げ事業者、打ち上げ時期を公表するかに加え、その後のゲートウェイ設備の更新や顧客との容量契約にも注目すべきだ。打ち上げ後は、軌道上試験の成功と商用サービス開始日の確定が、NigComSat-2A の容量を利用可能にするまでの最終段階となる。