要約

  • KLAS 2026年の急性期EHR市場シェア報告によれば、2025年末時点でEpicは病院ベース43.7%(前年42.3%)、Oracle Healthは21.9%(前年22.9%から低下)、MEDITECHは14.7%と第三位を維持した(Fierce Healthcare、KLAS 2026ブログ)。
  • 2025年にレガシーMEDITECH環境から先へ進む判断を下した44機関のうち84%がExpanseへの移行を選択した。これはKLASが記録した中で最も強い保留年であり、2024年の63%、2023年の30%から急上昇している(KLAS 2025ブログ)。
  • 一方でMEDITECHは2025年に病院で純7施設、ベッドで1,015床を純減した。2024年の純減57施設(うち一つの大規模ヘルスシステムが41病院をExpanseからEpicへ移行)に続く収縮である(KLAS 2026ブログ、HIT Consultant)。
  • スケール可能な新規獲得の実証はHCAヘルスケアへの大規模Expanse展開に一元化されている。Expanseは43以上のHCA病院で稼働し、米国内の最初のフル部門が本番化、Becker's報道時点で32病院が本番化、2026年9月の業界ニュースレターは72病院に言及する(MEDITECH新規契約発表、MEDITECHフル部門本番化、Becker's Hospital Review、healthsystemcio)。
  • 競合側ではOracle Healthが2025年に純56施設、14,676床を喪失し、3年連続で最大の純減となった。KLASはMEDITECH顧客が相互運用性と第三者ソリューション排除のためのより広い機能を求めていると記録する(Fierce Healthcare)。

2025年末の市場構造:数字が示す三極の固定化

KLAS 2026年版急性期EHR市場シェア報告は、米国の急性期病院ベースでEpicが43.7%、Oracle Healthが21.9%、MEDITECHが14.7%、TruBridgeが7.6%、Altera Digital Healthが2.9%、その他が9.2%とする分布を示した(Fierce Healthcare)。前年(KLAS 2025年版)の病院ベースはEpic 42.3%、Oracle Health 22.9%、MEDITECH 14.8%であり、ベッドベースではMEDITECHが12.7%だった(HIT Consultant)。

2025年は市場自体の取引活動が冷えた年でもある。KLASはEHR調達判断に影響された病院数が2024年比でおよそ40%減少したと記録し、ネット新規購入判断がKLAS検証済みだったのはAltera、Epic、MEDITECH、Oracle Health、TruBridgeの5社だけだった。シェアを純増できたのはEpicとTruBridgeのみである(KLAS 2026ブログ)。

この二つの事実──取引総量の縮小と、既存顧客の保留に依存する成長構造──は、MEDITECHの位置を正確に定義する。同社は2024年に純57施設を失ったが、その大部分は一つの大規模ヘルスシステムが41病院をExpanseからEpicへ移すという単一イベントだった。2024年に競合的にMEDITECHを置き換えた23機関のうち19がEpicを選んだというKLASの記録は、置き換え需要の行き先が高度に偏っていることを示す(HIT Consultant)。

レガシー基盤の転換:84%という保留率の意味

2025年にレガシーMEDITECH環境から先へ進む判断を下した44機関のうち84%がExpanseへの移行を選んだ。KLASはこれを同社にとって最も強い保留年と位置づけ、2024年が63%、2023年が30%だった経緯を残している(KLAS 2025ブログ)。KLAS 2025年版の解説は、2024年にMEDITECHがレガシー保留率を前年比で倍増させた背景として、強い顧客パートナーシップとMEDITECH as a Service(MaaS)を挙げる。ただし同じ2024年に同社のネットシェアはマイナスだった(KLAS 2025ブログ)。

この転換の基盤となっているのは、業界で最大規模のレガシー顧客基盤だ。2024年末時点で400以上の病院が依然として旧世代プラットフォームを使い続けており、急性期EHR顧客ベースとしては第三位、そして病院のおよそ45%がレガシープラットフォームを利用するとされる(HIT Consultant、Fierce Healthcare)。

MaaSはMEDITECHが位置づけるサブスクリプション型ホスティングモデルである。旧世代からExpanseへの移行判断において、資本支出を運用費に変換するこの経路は、地方・地域病院にとって意思決定の摩擦を下げる要素として機能してきたと、KLASの保留分析は示唆する(MEDITECH MaaS)。同時に、MEDITECHはExpanse AIの機能群を発表し、Best in KLASを12年連続で獲得したと主張し、Google Cloud上でのExpanse稼働実績を公開している(MEDITECH AI発表、Best in KLAS 12年連続、Google Cloud顧客事例)。

新規獲得の実証:HCAの一元化と地方病院の継続受注

スケール可能な新規ロゴの証拠はHCAヘルスケアにほぼ一元化されている。MEDITECHはHCAとの大規模Expanse実装に関する新規契約締結を発表し、Expanseが43以上のHCA病院で本番稼働、米国内の最初のフル部門が本番化したと報告している(MEDITECH新規契約発表、MEDITECHフル部門本番化)。Becker's Hospital Reviewは32病院の本番化を報じ、2026年9月の業界ニュースレターhealthsystemcioは72病院に言及する(Becker's Hospital Review、healthsystemcio)。この数字の開きは、展開が進行中であること、および外部観測者が異なる時点・定義で計上していることを示す。

一方、地方・地域病院の個別受注は継続している。Western Missouri Medical Center(2026年2月選択)、Schneck Medical Center(2026年4月本番稼働)、Willis-Knighton Health(2025年6月、132クリニック本番化)、La Paz Regional Hospital(2025年7月)、Hendry Regional Medical Center(2026年3月署名)、Pecos County Memorial Hospital District(2026年9月選択)、Scotland County Hospital、Harbor Regional Healthといった公表事例がそれである(Western Missouri選択、Schneck本番化、Willis-Knighton本番化、La Paz接続、Hendry署名、Pecos County選択、Scotland County、Harbor Regional)。

保存されたソース

この記事の事実は、上記の公表ソースに基づく。MEDITECHの収益・利益率データは保持されたソースには存在せず、本記事は財務推計を行わない。