Summary
- Ingrid Wijteは2014年8月、RIPE NCCの資源申請に使うテキストメール書式の廃止を提案した。政策が変わるたびに、メール処理とLIR Portalの双方を直す必要があった。
- 会員の移行時間が足りないという声で期限は2015年5月末まで延びた。APIとPortalが通常の入口となり、6月1日に通常のメール申請は終了した。技術障害時のメール連絡は別途残された。
窓口が二つなら、規則も二つになりかねない
申請書は地味だ。だが、アドレスやASNを求める人にとっては政策そのものの顔になる。2014年のRIPE NCCにはLIR Portalの入力画面と、文章をメールで送る古い書式が並んでいた。Ingrid Wijteは8月の意見募集で、政策を改めるたび両方を更新する手間を指摘した。メール側の古い処理を保つために技術者の時間も取られていた。入口が二つある便利さには、規則がずれる費用が付いてくる。
Wijteは利用実績を示した。2013年11月以降、IPv6割り振り960件のうち909件、IPv4割り振り申請1,154件のうち1,051件、ASN申請975件のうち727件でPortalが使われた。メール経由のASN申請では半数が構文検査を通るまで複数回のやり取りを要した。それでもメールを使う会員には、自社の業務に組み込まれた理由があった。代替策として彼女が提案したのはプログラムから使えるAPIと、必要な申請情報の公開である。ENUMなど非会員が使う書式は別扱いとした。
当初案は2014年11月に書式を保存扱いにし、12月に通常のメール申請を止める予定だった。会員は準備期間の短さを訴えた。10月の修正案でWijteは終点を翌年5月末へ移す。IPv4とIPv6の初回割り振り、IPv6 PI、ASNの四種類のAPIは公開済みで、翌年1月まで試験を受け付ける。2月に正式版を出して旧書式を保存し、その後もメール送信を三カ月受け付ける。PortalとAPIが技術障害で使えない場合には、厳密な書式を求めないメールで申請を受ける道も明記した。
2015年3月の通知ではENUM以外の旧書式が保存扱いになり、6月1日の通知で通常メール申請の終了が告げられた。Wijteの仕事は古い受信箱を片づけるだけに収まらない。移行する側の時間を政策運用の一部として数えた。
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