要約

  • RIPE NCCの2026年10月30日の移転記録には、Vodafone ONO, S.A.からWarian S.R.L.への80.224.190.0/24と、CLOUD.GAL, S.L.への80.224.191.0/24が並ぶ。各区画は256アドレスだ。
  • 現在のRDAPでは、数学上の80.224.128.0/18のうち最初の62個の/24がONOの広い登録範囲に入り、末尾の二つは別名義になる。/18をそのまま問い合わせると80.0.0.0/8が返る。

台帳の古い大きなプレフィックスを、そのまま検索窓に入れる。手堅く見えるこの手順が、今回は肝心な二つの境界を隠してしまう。RIPE NCCのIPv4割当移転ファイルは、2026年10月30日にVodafone ONO, S.A.から二つの隣接する/24が出たと記録する。80.224.190.0/24はイタリアのWarian S.R.L.へ、80.224.191.0/24はスペインのCLOUD.GAL, S.L.へ。両行ともPOLICY、PERMANENT。合わせて512アドレスだが、受け手は二者である。

二行を一件のきれいな図にしてはいけない理由は、original_block欄にある。Warianの行は元ブロックを80.224.128.0/18、移転ブロックを80.224.190.0/24とする。CLOUD.GALの行は元ブロックも移転ブロックも80.224.191.0/24とする。RIPEの移転統計の項目定義では、元ブロックは全部または一部が移された最初のアドレスブロックだ。二つの/24はアドレス計算上、確かに同じ/18の末尾に収まる。それでも第二行の元ブロックを/18と書き換えれば、公式の記載を壊す。

現行の登録は別の形をしている。80.224.128.0をRDAPで照会すると、ES-ONO-20010928が返る。範囲は80.224.0.0から80.224.189.255まで。左端は移転行の/18よりずっと手前、右端はWarianの区画の直前だ。数学上の/18に含まれる64個の/24のうち、最初の62個、計15,872アドレスはこのONOの広いレコードに入る。昔の/18と現在のデータベース上の一つのオブジェクトは同じ形ではない。

次のWarianの/24はIT-WARIAN-20010928で、登録時刻は10月30日07:03:47 UTC。CLOUD.GALの/24はES-CLOUDGAL1-20010928、11:10:00 UTC。差は4時間6分13秒。これらは登録の時計であって、ルータや顧客の移動時刻ではない。台帳には両行を一つの商取引として結ぶ識別子もない。

ところが80.224.128.0/18を文字どおりRDAPに渡すと、現時点ではRIPE-NCC-MANAGED-ADDRESS-BLOCK、80.0.0.0/8が返る。欲しい境界よりはるかに広い答えだ。80.224.189.255、80.224.190.0、80.224.191.0という三つの住所を順に引けば、ONO、Warian、CLOUD.GALが隣り合って現れる。元ブロックという見出しより、現在の境目を踏むほうが正確なのである。

二つの移転が同じ契約から生じたかを知るには、共通の取引資料が要る。公開資料から確定できるのは、末尾の62/1/1という登録の割れ方と、二行の元ブロック欄の違いだ。この地味な差こそ、後から資源の管理者をたどる人にとっての本題となる。