要約

  • 2026年2月のLACNIC取締役会議事録は、2025年について戦略目標の達成度99.5%、プロジェクトの達成度98%を記録した。2022~2025年の戦略サイクルでは、全目標が90%を超え、平均96%、「アソシエイト―コミュニティ」の観点は100%だった。
  • 2024年3月の議事録は、2023年運用計画の達成度を98%とし、別の記述で中止された行動が戦略行動全体の6%だったと報告した。中止分が98%の計算にどう扱われたかは書かれていない。
  • 目標、プロジェクト、行動は異なる集計単位である。式、重み、計画版、分母規則が分からないまま、これらの数字を足し引きしたり、直接比較したりすることはできない。
  • 安定した項目IDと変更権限、後継項目、分母への扱い、変更前後の得点影響を結ぶ台帳があれば、正当な計画変更を妨げずに達成率の意味を保存できる。

99.5%という数字は、ほぼ完全な達成を想起させる。だが、2026年2月23日のLACNIC取締役会議事録を丁寧に読むと、そこには複数の単位がある。2025年の戦略マップは目標レベルで99.5%、プロジェクトレベルで98%。完了した2022~2025年サイクルでは全戦略目標が90%を超え、平均は96%、アソシエイト―コミュニティの観点は100%だった。取締役会は2025年の履行結果と4年間のサイクル終了を、それぞれ全会一致で承認した。

同じ紙面に並んでいても、数字は同じものを測っているとは限らない。目標の平均とプロジェクトの達成度は別の階層に属する。特定の観点の100%を、全体平均96%や単年度の99.5%と同じ系列として扱うこともできない。分母、重み、期間、集計方法がそろって初めて比較が成立する。

ここで先に、LACNICにとって最も強い反証材料を確認しておく必要がある。議事録によれば、取締役のフォルダーには、目標と指標ごとの詳細を収めた補足文書が入っていた。取締役が見たのは見出しの数字だけではない。議事録は会議の要約であって、内部の管理スコアカードを丸ごと公開する文書ではない。今回確認した資料は、数値が誤っていたとも、取締役会が根拠なく承認したとも示していない。

それでも、公表記録には明確な限界がある。目標やプロジェクトの件数、基準値、目標値、実績、重み、許容幅、丸め方、証拠の基準日は掲載されていない。途中で中止、置換、延期、廃止、統合、再加重された項目が、元の分母に残ったのか、外れたのか、後継項目へ重みを渡したのかも分からない。承認の事実は確認できても、承認された率を第三者が再計算することはできない。

この欠落は、2024年3月8日の取締役会議事録によって輪郭を得る。2023年運用計画の報告では、戦略マップの達成度が98%に達したとされた。プロジェクトについては活動面と予算面から説明され、一部は予算を下回って完了したため、経費振替方針の変更が提示される予定だとも記されている。その後、戦略行動全体のうち中止されたものが6%を占め、計画時に「望ましい」項目として印が付けられていなかったと続く。

98%から6%を引くことはできない。98%が何を分母にした値か、議事録は式を示していない。一方、6%は戦略行動という別の単位の状態割合である。中止行動を完了扱いにしたとは書かれていないし、分母から除いたとも書かれていない。重みを維持したのか、消したのか、置換項目に移したのか、そもそも98%の式に入っていなかったのかも不明である。

この記事が問うのは、その空白だけだ。疑わしい答えをこちらで選び、空白を埋めることではない。

中止を許せない指標は、悪い計画を温存する

中止は、必ずしも失敗ではない。状況が変わり、ある行動の必要性がなくなることがある。別のプロジェクトが同じ成果を先に出すこともある。低い価値しか残っていない仕事を止め、より有効な手段へ移るのは、健全な経営判断になり得る。中止のたびに得点を下げれば、現場は点数を守るために不要な仕事を続けるようになる。

逆に、中止した項目が記録を残さず分母から消えるなら、実際の成果が増えていなくても率は上がる。重みの再配分でも同じことが起こり得る。どちらの方式も直ちに不正を意味しない。元の承認計画に対する履行を測るのか、正規の手続で更新された現行計画に対する履行を測るのかという、問いの違いだからだ。

仮の計算を置いてみよう。これはLACNICの件数、重み、計算式を表すものではない。100件の等しい行動から始まり、正式な審査で6件を中止し、残る94件のうち92件を完了したとする。元の100件を分母にすれば92%であり、現行94件を分母にすれば約97.9%となる。両方とも計算は正しい。しかし前者は当初計画への履行、後者は変更後計画への履行を語る。

実際の戦略では、項目は等しくない。目標、プロジェクト、行動がそれぞれ重みを持ち、二値の指標と連続値の指標が混在する。置換項目が旧項目の重みを引き継ぐ場合も、新たな目標を持つ場合もある。部分完了が得点の一部を生むことも、後日の訂正で実績値だけが変わることもある。こうした複雑さは、計算過程を隠す理由ではなく、簡潔な照合表を用意する理由になる。

公開記録から言えること、言えないこと

2024年の議事録から言えるのは、中止が2023年計画の報告で認識された状態区分だったこと、高い達成度と中止行動が同じ議題の中で報告されたことだ。両者の間に数学的な因果があったとは言えない。

2026年の議事録から言えるのは、目標とプロジェクトについて高い達成度が報告され、取締役に詳細な補足資料があり、取締役会が全会一致で終了を承認したことだ。補足資料の計算式は公開議事録にない。2023年と2025年の方法が同一で、推移として比べられるとも確認できない。

したがって、証拠が支える結論は限定される。LACNICは結果と承認手続を公表したが、その結果を再現し、異なる年の値を安全に比べるための版管理された分母の経路は、確認した議事録にはない。

達成率は会議室の外で再利用される。次期戦略の前提になり、予算の正当化に使われ、組織の実績説明にも入る。状態変更を伴わない数字だけが移動すると、変更後計画に対する得点が当初計画に対する得点として読まれたり、違う単位を使う二つの率が一つの時系列に置かれたりする。

公開すべきは管理の全記録ではなく、計算の受領票だ

必要なのは第二の管理システムではない。機密の運用情報、職員の議論、セキュリティ上の詳細を開示する必要もない。重要な変更が公表得点にどう接続したかを示す、限定された版管理台帳で足りる。

台帳項目 最低限の公開情報 確認できること
計画版 識別子と発効日 どの範囲を採点したか
安定した項目ID 目標・プロジェクト・行動の別と親ID 改名後も同一項目を追えるか
当初目標 単位、基準値、目標値、期限 変更前の完了条件
重みと集計 上位項目と総得点への寄与 率を再計算できるか
状態 完了、一部完了、中止、置換、延期、廃止、承継 成果と計画変更の区別
変更権限 日付、決定主体、限定された理由 範囲変更が正式だったか
後継リンク 置換先または移管先 消失や二重計上の防止
分母処理 維持、除外、移管、再加重 変更の算術効果
得点照合 変更前後の影響 公表値への接続
証拠と訂正 根拠への参照、制約、版履歴 後日の検証と修復

中心となるのは「中止」というラベル単独ではない。状態、決定権限、分母処理の組合せである。正当に中止された行動は履歴に残せる。置換では重みの移動先を示せる。延期した仕事は完了と誤認されず、次期計画へつなげられる。訂正は古い報告を消さずに新しい版を追加できる。

目標レベルの率にプロジェクトの件数を黙って混ぜてはならず、行動レベルの中止率を目標レベルの得点から差し引いてもならない。詳細な重みが機密なら、重みの区分や集計した照合結果を公開し、保護された根拠を監督側に残す方法がある。

この台帳を用いても、LACNICの数値はそのまま成立するかもしれない。その場合、台帳は99.5%への批判ではなく、99.5%を裏づける証拠になる。目的は得点を下げることではない。得点が何を意味するかを、数字自身に携帯させることである。

出典