要約

  • AFRINICの公式ページは第8版の改訂日を2019年5月29日、提出日を同年6月7日と別々に記録し、現在は「Expired」と表示する。6月のAFRINIC-30と12月のAFRINIC-31はいずれも合意なしを記録したため、これは採択済みの規則ではない。
  • 第8版には、通常の無作為対象を過去24か月に別理由で審査されていない会員へ限ること、回収を不適合部分へ絞ること、通常は最低六か月の是正期間を置くこと、四週間の不服申立て期間、年次報告など、実質的な改善があった。
  • しかし、無作為抽出、内部報告、苦情を起点に職員が調査し、証拠の形式や「許容できる適合水準」を裁量で決め、返還対象を公表し、回収・登録変更・再配分まで行う構造は、合理的な記録確認を超える。RSA上の私的な協力義務は、規制、処罰、没収、裁判の権限へ変身しない。
  • 適切な代案は、具体的な不一致や重複請求、重大な連絡不能、詐欺の指標などに起動条件を限定し、最後に確認済みの状態と基幹技術サービスを維持しながら是正させ、不可逆な回収の前にAFRINICから独立した判断を置くことである。

返還時計が動き出すとき

想像すべき対象は、棚に眠る番号の一覧ではない。会員が保有するアドレス群のうち一部分について、AFRINIC職員がRSA、ポリシー、または別の法的合意への不適合を認定した場面である。第8版では、詐欺的な取得や違法な使用・濫用に当たらない通常の場合でも、その部分を返すまで最低六か月が与えられる。誠実に協力している、あるいは番号変更にさらに時間を要するという正当な事情があれば、より長い期間を交渉できる余地もあった。全保有分を一括して危険にさらさず、問題があるとされた部分だけに回収を限定したことは、明確な改善である。

それでも、六か月は単なる事務期限ではない。アドレスの変更は、移転記録、経路安全性に関わる依存関係、逆引きDNS、顧客サービスの継続へ連鎖的に影響する。資源移転によって他のAFRINIC承認済みの必要性を満たせず、問題を是正できなければ、対象は三か月間、公に回収予定として掲示され、その後にAFRINICが回収し、以前の保有者に関するデータベース記録を更新する。そして回収資源は既存ポリシーに従って再び割当てまたは配分され得る。時計の先には、表示の変更だけでなく、運用継続と希少なIPv4の経済価値に影響する不可逆な処理が待つ。

だから中心問題は、六か月が寛大か短いかではない。誰が審査を始め、どの事実を確かめ、どの期間と資源を対象にし、何をもって十分な協力と判断し、異論がある間も時計を進められるのかである。第8版には三つの入口があった。通常の無作為審査、内部報告または連絡不能を理由に選ぶ審査、そして会員自身の要請か、裏付け資料を伴うコミュニティからの苦情による審査である。無作為の場合、他の理由で過去24か月以内に審査されていない会員へ対象を限定した。苦情については、職員が証拠を評価し、単独の裁量で宣誓供述書またはCommissioner of Oathの前で真実と宣言された資料を求められた。

正確な登録情報を守る必要は現実である。古い連絡先、消滅した法人、虚偽の署名権、重複する請求、元の配分時の重大な虚偽表示を放置すれば、移転の信頼性も、唯一性の調整も損なわれる。契約当事者であるAFRINICは、提供する登録サービスに合理的に結び付く情報を求め、特定の不一致を通知し、訂正の機会を与えることができる。ところが、正確さを確かめる権能と、合法的な利用を裁量で評価し、争われた資源を回収し、自らが管理する希少なプールへ戻す権能は同じではない。

第8版の安全策は手続を改善したが、権限の出所を補わなかった。RSAが作るのは私的で相互的な義務であり、AFRINICを政府、規制機関、警察、検察、処罰者、没収者、裁判所、または番号資源の所有者にはしない。帳簿係が記録を確認することと、その記録を動かせるという理由だけで権利の存否を最終決定することの間には境界がある。第8版を読む鍵は、各条項がその境界のどちら側に置かれるかである。