要約

  • AFRINIC理事会の2013年4月の決議201304.175は、Douglas Onyango、Pierre Dandjinou、Tim McGuiness、Mark Elkinsの四人をNomCom 2013に任命した。公表文から確実に言える中心事実は、この任命と対象年である。
  • 2012年版規約第9条がNomComに与えたのは、候補者の募集、基準・資格要件の設定、任意の面接、候補者名簿の確定、選挙当日の投票監督という、会員投票より前から当日までの内部手続上の役割だった。とりわけ名簿確定権は、誰が投票の選択肢になり得るかを左右する。
  • しかし任命決議は、四人のうち誰が委員長だったか、公募に誰が応じたか、資格・居住地をどう確認したか、同意、利益相反、回避、ガイドライン、応募、面接、採否理由、基準の版、見直し経路、実際の運用を証明しない。公開記録の欠落は、内部記録も統制も存在しなかったことや、不正があったことの証明ではない。
  • NomComの権限はAFRINIC自身の私的な選挙手続の範囲で重要だったが、それは会員の投票そのものではない。AFRINICは民間の技術的な記録管理者・調整主体であり、この任命によって国家、ネットワーク、事業者、番号資源に対する主権的・規制的・警察的・処罰的・没収的・訴追的・裁判的な権限を得たわけではない。

四人の名前しか書かれていない決議が、なぜ重いのか

決議201304.175の文面は短い。AFRINIC理事会がDouglas Onyango、Pierre Dandjinou、Tim McGuiness、Mark ElkinsをAFRINIC NomCom 2013に任命する、と記す。公式の理事会記録はこの決議を2013年4月に置いているものの、正確な採択日は示していない。したがって日時は「2013年4月」とするのが、資料が許す最も細かな表現である。

短さは、制度上の軽さを意味しない。任命の意味は、決議文だけではなく、任命された機関に規約が何をさせる設計だったかによって決まる。2012年版規約第9条では、NomComは候補者を呼びかけ、候補者に求める基準と資格を定め、必要であれば面接し、最終的な候補者名簿をまとめる。会員が投票箱の前で選択するより前に、誰がその選択肢として提示され得るのかを整える機関であった。

ここに、四人の任命が統治上の「制御点」になる理由がある。名簿を確定する機関は当選者を決める機関ではない。それでも、投票可能な集合を形成する権限は、後の選択に条件を付ける。扉を通った者の中から選ぶ自由と、誰が扉を通れるかを決める作用は別物だが、後者が前者の実質を左右し得ることもまた事実である。

だから分析の焦点は、四人の人物評や後年の出来事ではない。焦点は、理事会の一回の任命によって、どの手続機能が一つの小さな委員会に集まり、規約上どんなチェックが置かれ、公開された資料がどこまでそのチェックの作動を示しているかである。その問いに答えるためには、任命、候補選別、会員投票という三つの行為を、意識的に分けなければならない。

任命、候補選別、会員投票は同じ行為ではない

第一の行為は任命である。理事会がNomComを構成する人を選ぶ。決議201304.175が直接証明するのはここであり、四人の名前とNomCom 2013への任命である。

第二の行為は候補選別である。規約第9条が予定した募集、資格基準、任意の面接、名簿確定がここに属する。この段階では、投票結果はまだ存在しない。候補になりたい人が手続に入り、定められた条件に照らされ、最終的に投票に供される名簿が作られる。NomComの内部的な影響力が最も明確に現れるのは、この入口の設計と名簿の確定である。

第三の行為は会員による選挙である。規約第13.4は、六つの地域別理事席と二つの能力ベースの理事席の選挙を年次会員総会に置き、能力ベースの二席についてはNomComの推薦を伴う仕組みを記していた。これは、NomComが候補側の手続に関わることと、会員が後に票を投じることが別の制度段階であることを示す。

この区別は、NomComを過小評価するためでも、過大評価するためでもない。候補選別には現実の影響がある。しかし、選別権があるからといって、NomComが会員の票を所有したことにはならない。逆に、最終的に会員が投票するからといって、候補者名簿に至る前段階の判断が無意味になるわけでもない。統治の質は、投票の瞬間だけでなく、投票可能な選択肢が形成される過程にも宿る。

第9条が描いた四人構成と任命経路

2012年版規約はNomComを、委員長一人と、ほか三人の理事会任命委員で構成するものとしていた。構成員は、資格と経験を備えた人物であることが想定されていた。また理事会には、African Internet Communityから自発的な候補を募る公募を行うことが求められていた。

この設計を2013年4月の決議と重ねると、四つの席が埋められたことは分かる。だが、四人のうち誰が委員長だったかは、任命文からは分からない。決議は個々の役割を割り当てていない。公募が実際にどのような告知で行われ、何人が応じ、四人がどのような比較を経て選ばれたかも、この公表資料からは分からない。四人がそれぞれ就任に同意したことを示す記録も、ここに挙げられた文書にはない。

ここで慎重さが必要である。規約が公募を求めることと、当該年の公募の実施記録が手元にあることは別である。同じように、規約が資格と経験を求めることと、各任命者についてそれがどのように確認されたかを示す資料があることも別である。決議が四人を任命したという事実から、公募がなかったとも、資格がなかったとも推論できない。言えるのは、任命の結論は公表されているが、そこに至る手順と根拠は、この閉じた記録の中では検証できない、ということである。

適格性を守るための明文の境界

第9.1条は、NomComへの任命に関して具体的な欠格条件を置いた。理事選挙の候補者である者、または、選挙で改選対象となる議席の地域に居住する者は、NomComに任命できないとされていた。この条項は、候補者本人が候補者の入口を管理する事態や、改選地域との近接性が委員会構成に影響する事態を避けるための、明文上の境界として読める。

しかし、条文があることと、2013年の四人について確認が行われ、その内容が公に追跡できることは同じではない。手元の公表記録には、各人が理事選挙の候補者ではなかったことを確認した書面も、各人の居住地と改選地域を照合した記録も含まれていない。したがって「要件を満たした」と資料以上に断定することも、「要件に違反した」と想像することもできない。

欠格条件の存在自体には意味がある。制度設計者が、NomComの構成と選挙対象との距離を問題として認識していたことを示すからだ。ただし制度の評価には、条文の有無だけでなく、適用時の痕跡も必要になる。たとえば、個人情報を広く公開せずとも、候補者該当性と居住地要件を確認したこと、確認主体、確認日、例外の有無を簡潔に記録することは可能である。そうした痕跡が公表資料に見当たらない場合、残るのは違反の認定ではなく、検証可能性の限界である。

報告関係と理事会ガイドライン

第9.2条によれば、NomComは理事会に報告し、理事会が定め得るガイドラインの下で活動する。この構造は、NomComが理事会から完全に切り離された独立機関ではなく、理事会によって任命され、理事会への報告線を持ち、理事会が規定する指針に従い得る内部委員会であったことを示す。

報告線には、説明責任を持たせる働きがある。委員会が勝手に手続を作るのではなく、組織の統治機関に活動を報告し、事前に定められた指針の範囲で動くなら、任務の逸脱を抑えやすい。他方で、任命主体、ガイドライン設定主体、報告先が同じ理事会に集まるなら、理事会とNomComの役割分担を外から理解できる記録が重要になる。

2013年に適用されたガイドラインの本文、版、承認日、NomComへの交付の記録は、ここで確認できる公表資料に含まれていない。だから、どの程度詳細な指針が存在したか、委員会がどの裁量を持ったか、理事会がどのように報告を受けたかを復元することはできない。この空白から、NomComが無統制だったとも、理事会が具体的な候補判断を指示したとも言えない。むしろ必要なのは、制度上の報告関係があるという事実と、その作動を示す同時代資料が公に確認できないという事実を、同じ文章の中で保つことである。

募集から最終名簿までの制御面

第9.3条が予定した仕事を順に見ると、NomComの制御面が分かる。まず候補者を募る。募集の周知範囲、期間、提出方法は、誰が現実に応募機会を知るかに関わる。次に、基準と資格要件を定める。これは候補者を評価する物差しを作る行為であり、基準の具体性、公開時期、適用の一貫性が重要になる。必要であれば面接を行うこともできる。面接は書面では分からない能力を確かめる機会になり得る一方、質問や評価の一貫性が見えにくくなる場でもある。そしてNomComは候補者名簿を最終化する。

この連続した権限の要点は、個々の工程が単独で存在するのではないことだ。募集方法が応募者集団を形作り、基準がその集団を分類し、面接が追加情報を生み、名簿確定がそれらの判断を会員に提示される選択肢へ変える。同じ委員会が連鎖の複数箇所に関わる以上、基準の版、適用方法、判断理由、見直し可能性は、単なる事務記録ではなく制度の説明可能性に直結する。

同条はさらに、満足できる数の候補者を確保するため最善を尽くすことを求め、選挙当日にElection Committeeが実施する投票を一般的に監督する責任もNomComに与えた。ただし「満足できる数」が具体的に何人を意味したかは資料から定まらない。また、この規定があるだけで2013年にどのような監督行為が実行されたかを断定することもできない。規約上の権限と、特定年の実績は分けて扱う必要がある。

公開記録が証明すること、しないこと

決議201304.175は、四人がNomCom 2013に任命されたことを証明する。それ以上の手続事実について、沈黙は沈黙のままである。公表文には、提案者、賛同者、票数、委員長の割当、就任同意、公募結果、資格確認、居住地確認、利益相反申告、回避、適用ガイドライン、応募数、面接、評価基準の版、採用・不採用の理由、見直し経路、活動報告、運用記録が示されていない。

この列挙は、何かが行われなかったと主張するためのものではない。公開記録の射程を明確にするためのものである。内部に文書があったかもしれないし、慣行に基づく確認が行われたかもしれない。候補者のプライバシーを守るため、詳細を公表しなかった可能性もある。資料がない以上、いずれも肯定も否定もできない。

統治分析で最も避けるべきなのは、欠落をそのまま有罪の証拠に変えることだ。記録が見当たらないことは、偏り、取り込み、利益相反、排除、不適切な審査、個人の不正行為を示さない。応募者がいたこと、面接が行われたこと、誰かが拒否されたことさえ、この範囲の資料からは確定できない。四人の動機や行動についての推測も成立しない。

同時に、証明できないから重要でない、という結論にもならない。候補者への入口を管理する制度では、最低限の記録が、後から手続の一貫性を確かめるための基盤になる。公開記録の薄さは不正の証拠ではないが、制度を外部から評価できる範囲を狭める。その意味で、問題は断罪ではなく、検証可能性である。