要約

  • AFRINICはFiona Makokha Asongaを委員長とする取締役4人の監査委員会と、財務・法務・内部監査・リスク・利益相反を含む広い規程を公開している。
  • 2025年財務諸表は無限定適正意見を得た。Forvis Mazarsは独立性を表明し、取締役報告によれば監査報酬は1万4,420ドル、他業務の報酬はゼロだった。
  • 監査人は内部統制の有効性に意見を示していない。調達の妥当性、法務単価、取引権限、利益相反、委員会の職務遂行もこの意見の対象外だ。
  • 財務概要は2025年の法務費87万7,929ドル、選挙費104万3,425ドルを示すが、固定18資料には現委員会の議事録、報告、勧告が確認できない。
  • NRSは現理事会の権限を争い、監査委員会資料を要求する。その主張は帰属を明記する。公開記録の欠落だけで違法、腐敗、監査失敗、内部活動の不存在は証明されない。

無限定適正意見が証明すること、しないこと

まずAFRINICに有利な資料を正面から扱う必要がある。2025年の監査済み財務諸表は公開され、Forvis MazarsはIFRSとモーリシャス会社法に照らして真実かつ公正な表示だと結論した。意見に限定はない。

同社はIESBAコードに基づく独立性を表明した。取締役報告は監査報酬を1万4,420ドルとし、その他のサービス報酬はなかったと記す。「監査がなかった」「独立性の開示がない」という批判は事実に反する。

しかし監査人自身が限界も明記した。内部統制を理解したのは監査手続を設計するためであり、その有効性に意見を出すためではない。合理的保証は絶対保証でもない。係争中の訴訟と取締役の重要な判断は強調事項だが、意見は修正されなかった。

したがって、財務諸表が適正でも、個々の法律業務が正しく調達されたか、時間単価が合理的か、支払権限があったか、利益相反が処理されたか、監査委員会が規程を履行したかは別問題である。財務監査を全行為への包括的承認に変えることは、監査人の説明を超える。

公開規程は委員会に広い制御権限を置く

2025年10月13日、AFRINICが理事会とReceiverとして紹介する当事者は、2022年から止まっていた業務を再開するため各委員会を構成したと共同発表した。現在のページは監査委員長にFiona Makokha Asonga、委員にBenjamin Mark Roberts、Abdelaziz Hilali、Dewole David Ajaoを挙げる。理事会ページも4人を取締役として掲載する。

これはAFRINICが提示する構成を示す。争われている法的権限を確定するものではない。ただし、誰が監督主体とされているかは明確だ。

2021年承認の規程は、財務諸表の完全性、法令遵守、内部監査、外部監査人の業務、運営の品質を対象にする。委員会は監査人の選任と報酬を勧告し、業務を監督し、監査および許容される非監査業務を事前承認し、監査人から直接報告を受けられる。

財務報告周期に合わせ年2回以上会合し、議事録を次回理事会へ勧告として提出する。財務諸表を理事会が承認するときは委員長か委員が出席し、年1回は経営陣抜きで監査人と会う。内部監査計画と結果、経営陣の対応、資産保護、不正、違法行為、法務、リスク、利益相反、内部通報、贈収賄、監査人の独立性も射程に入る。

これは決算の紹介役ではなく、制御機構である。

委員長の署名は接点を示すが、活動記録ではない

Fiona Makokha Asongaは2026年5月22日、Adewale Emmanuel Adedokunとともに取締役報告へ署名した。Forvis Mazarsが続投に応じ、次の年次会合に選任決議を出すと書かれている。

2026年AGMM通知は、2022年から2025年までの監査済み諸表を監査委員長が提示し承認を求めるとした。2026年監査人を理事会が選ぶための授権も提案された。これらは委員会と決算の実際の接点であり、完全な不在とは言えない。

ただし署名と議題上の役割から、会合日、出席、忌避、監査人の直接報告、独立性評価、経営陣抜きの面談、内部監査所見、理事会への勧告は分からない。AFRINICの「会合と決議」ページは理事会の決議・議事録を公開すると説明するが、現在の年別索引は2022年から過去へ並び、2025年と2026年はない。

規程は全ての内部議事録を全文公開せよとは定めていない。秘匿特権、機密、個人情報もあり得る。確定できるのは、18資料の中に適切に限定・編集された現委員会の活動報告さえ見当たらず、広い職務の実行を会員が再現できないという点だ。

2本の大きな費用線が監督の必要を示す

未監査と明記されたAFRINICの2025年財務概要は、営業費用511万4,146ドルを示す。法務費は87万7,929ドル、理事会選挙費は104万3,425ドルだった。法務費は5名義に分かれ、選挙費には6月と9月の内訳、GD Corporateに対するReceiver費22万5,000ドルと7万5,000ドルが含まれる。

財務監査は費用の会計表示を検証する。監査委員会の仕事は次の制御へ進むはずだ。各案件を誰のどの決定が認めたか、調達方法は何か、誰がどの職位で何時間働き、どの単価と上限が適用されたか、Receiverは何を指示したか、相反はあったか、成果は何か、委員会は何を勧告したか。

AFRINICは法的攻勢が数百万ドルを費消し、再建を妨げたと説明する。これはAFRINICの因果説明だ。監査済み諸表は、Receiverの職務解除申立てが2026年1月と2月に審理され、5月14日時点で判断待ち、発行時もガバナンス状況は変わらないと記す。権限が争われる期間だからこそ、契約ごとの権限記録が必要になる。

1時間1,000ドルは検証対象であって判決ではない

BTWの別調査は、2021年10月のC&A Lawの流出契約書を分析する。Senior Counselを含め一律1時間1,000ドルとし、支出も広く認める内容だという。

この古い文書は、単価を担当者の職位、時間、市場代替、成果と比較したか、誰が承認したかという具体的な監督質問を生む。一方、2025年の受領者が同じ単価を使った証拠ではない。固定資料にその単価を違法と認定する本案判決もない。

問うべきは、現委員会が過去と現在の法律契約について単価、調達、権限、相反、価値を検査し、何を勧告したかである。財務監査意見だけでは商業的合理性も法的権限も確定しない。

対立する権限論より制御記録を

NRSは6月声明で現組織を「Purported Board」と呼ぶ。Receiverが正式に残り司法手続が続く間、選挙発表や会社登記だけでは適法な権限を得ないと主張する。契約書、変更、請求・返金書類、作業記録、担当者と職位、単価、支出、調達、理事会決議、権限委譲、予算、Receiverの書面指示、裁判所命令、監査委員会資料、利益相反の公開を求める。

NRSは、監査意見は支出を記録しても権限、合理性、合法性を決めないとして独立フォレンジック調査も要求する。これはNRSの法的・運動上の立場で、確定判決ではない。

対してAFRINICは、取締役は民主的に選ばれ適法に職務へ戻り、Receiverと安定回復に取り組むと述べる。これも組織側の説明だ。「コミュニティー」「マンデート」「安定」は請求書、調達、忌避の代わりにならない。

委員会が厳格に働いたなら、限定した制御記録はその立場を強める。法的助言を伏せても、日付、決定権者、調達経路、総時間・費用、相反処理、成果区分、勧告、項目ごとの非開示理由は示せる。

理事会内の監督には目に見える分離が要る

4委員はいずれもAFRINICが取締役として掲げる人物で、勧告は同じ理事会へ戻る。取締役による監査委員会は一般的で、この構造だけで不正とは言えない。ただ、権限紛争と巨額法務費の下では、監査人への直接アクセス、経営陣なしの会合、忌避、理事会の回答を外から確認できることが重要だ。

Heng Lu doctrineが示す核心は、権力と損失の分離である。レジストリ側は番号資源の承認と継続に関わる制度層を動かすが、設備へ投資し不安定化の損失を負うのはネットワーク運営者だ。委員会の名称や承認儀式ではこの非対称を解消できない。検証可能な記録が権力を規律する。LARUSの分析も、RIRの不透明さが信頼と運用継続のリスクになる経路を説明する。

AFRINICは2025~2026年活動報告を出せる。会合、出席、議題、忌避、監査人選定・報酬・独立性評価、経営陣抜き面談、内部監査計画・所見・是正状況を記す。法務・選挙費は案件別に権限、調達、担当者、時間、単価、支出、上限、Receiver指示、成果を示し、勧告と理事会回答を結ぶ。秘匿部分は項目ごとに理由と再検討日を付ければよい。

結論は限定される。AFRINICは監査済み諸表、無限定適正意見、独立性に関する前向きな開示を公表した。固定資料には、現監査委員会がさらに広い規程上の職務をどう果たしたかを示す識別可能な記録がない。これは公開説明責任の欠落である。内部で何もしなかったこと、監査の失敗、取締役、Receiver、弁護士、助言者、監査人、支持者の違法・腐敗を証明するものではない。

法務費の長い経緯は、下記のBTW別調査を参照できる。そちらは長編の追加資料で、本稿は現監査委員会の公開活動記録を扱う日付付きニュースである。

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