要約

  • 1994年10月、バーレーン大学コンピューターセンターはGULFNET経由のBITNET接続を報告し、直接のインターネット接続を予定として記した。すでに稼働していたとは述べていない。
  • 1995年9月18日付の保存メールは、Batelcoのネームサーバーへのping応答と経路追跡を記録した。あるホストが応答した証拠であり、一般向けサービスの開始を示すものではない。
  • プロジェクト技術者Ali Al Arajは、Batelcoの一般向けダイヤルアップを1995年11月15日に開始したと後年回想した。9月の到達記録と11月のサービス開始は別の節目である。

計画と経路は同じではない

1994年10月26日、バーレーン大学コンピューターセンターのNader NasryはNetwork Startup Resource Centerに接続状況を送った。大学はGULFNET経由でBITNETにつながり、BHUOB00(Sukair.cc.uob.bh)と別キャンパスのノードを持つと説明している。教育省の拠点も大学と接続していた。最後の一文は未来形だった。「直接Internetに接続する予定です」。ここに重要な境界がある。機関ネットワークと地域回線、学内ホストはすでにあったが、直接のインターネット接続はまだ次の段階として語られていた。1994年の保存メールは完成日を示さず、個々の利用者がどのサービスを使えたかも証明しない。

ホストはサービス開始日より前に応答した

次の確かな記録は販売開始の発表ではない。1995年9月18日、「New IP Hosts BH」という投稿がBatelcoの複数ホストを挙げた。その4分後の別のメールは、ホストが「今日pingに応答した」と記し、英国のImperial Collegeからns.batelco.com.bh(193.188.97.197)への経路追跡を添えた。経路は英国の学術・交換ネットワークと米国のネットワークを通り、末端の2ホップはBatelco名義だった。これはその日に1台の端点が応答した証拠である。一般的な可用性、通信量、品質、利用者数は測っていない。ネームサーバーの応答だけでは、ダイヤルアップ契約の販売開始も分からない。ホスト一覧とping・経路追跡は、範囲の狭い運用記録を残す。

一般向けサービスには別の決定が要った

20周年にあたる2015年、技術者のAli Al Arajは、BatelcoがInetを通じて固定電話回線の個人・組織向けアクセスを1995年11月15日に開始したと回想した。プロジェクトチームは1994年11月に発足し、1995年1月のMEICOM展示会で操作可能なデモを行い、2月7日にOmnesをプラットフォーム提供者として選んだという。初期の最高速度は14.4 kbit/sだったとも述べる。これらは参加者の後年の証言として扱う。Bahrain Internet Societyの2025年記念ページも、11月15日を最初の接続の節目としている。二つの記録は両立する。9月には海外からホストへ到達でき、一般向けサービスは11月に始まった。Al Arajのインタビューと同協会の年表が記すのはサービスの節目であり、先行する探測ではない。

記録ごとに答える問いが違う

「バーレーンがInternetに接続した日」を一日に決めたくなる。しかし、資料はそれぞれ異なる問いに答えている。1994年のメールは機関ネットワークの前史と計画を記す。1995年9月のホスト一覧と経路追跡は、Batelcoの名を持つ機器が外部から到達可能なIP経路に現れたことを示す。11月の回想は一般向けダイヤルアップの開始を記す。全国的な普及率、最初の家庭接続、全ホストの継続稼働を示す資料はない。区別を保つことで、基盤が公開製品より先に動くこと、また製品の開始日だけでは経路や利用者を説明できないことが分かる。

出典:バーレーン大学の1994年ネットワーク報告、9月18日のホスト一覧、同日のpingと経路追跡、Ali Al Arajの2015年インタビュー、Bahrain Internet Societyの1995–2025年年表。; NSRC archive index.