要点

  • CZPEはVoltaliaのPecém事業を承認した。輸出加工区への設置はこれからで、計画投資額は1817億レアル。
  • これは5案件合計2060億レアルの88.2%。2029年以降に年400億レアルという輸出見通しは、Voltalia単独ではなく5案件全体のものだ。

分析

投資額の一覧では、ひとつの案件が舞台をほぼ独占する。Voltalia Energia do Brasilのデータセンター計画は1817億レアル。ブラジルの輸出加工区評議会(CZPE)が承認した5案件の予定投資額2060億レアルの約88%にあたる。

一方、開発商工貿易サービス省(MDIC)が示した年間約400億レアルの輸出見込みは、2029年以降の5案件合計だ。この額をVoltaliaの売上予測として読むと、集計単位がすり替わる。電卓のせいではない。

MDICによると、計画はセアラー州Pecémの輸出加工区に置かれ、建設段階で2300人、運営段階で400人の直接雇用を見込む。施設向けに風力・太陽光発電設備を拡張し、冷却に再生水を使う構想もある。いずれも計画として公表された内容で、稼働実績ではない。

CZPE決議122は、Voltalia Energia do Brasilのサービス事業を海外市場専用として承認し、Pecémへの将来設置を認めた。つまり、承認は得たがデータセンターが稼働したとは書かれていない。公表資料には容量、資金調達の完了、着工・稼働時期、同施設だけの輸出額は出ていない。Caucaia市の発表も、承認後に環境許認可の申請を始める段階として説明している。

次に追うべきは会社設立、設置申請、州・市の許認可、資金調達、建設工程だ。風力・太陽光の増設規模や再生水の量も数字が必要になる。1817億レアルは大きな計画額だが、400億レアルは別の分母を持つ。ここを混ぜると、事業の規模も地域の期待値も読み違える。

出典

MDICの5案件発表;CZPE決議122と官報原文へのリンク;Caucaia市政府の発表。