Summary

  • Teradyneの2026年第3四半期売上高は13億600万ドルで、前年同期比70%増。半導体試験が10億7200万ドルを占めた。同社はAI関連需要がメモリーと統合システムの試験事業を押し上げたと説明する。
  • 四半期のキャッシュフローでは、在庫が1億7090万ドル、前払金その他の資産が1億6530万ドルを吸収した。買掛金その他の負債からは2億2580万ドルが入った。営業活動による現金はなお3億1360万ドルに達した。

成長率の裏で動く支払いの順番

Teradyneの10月27日の決算資料によると、13億600万ドルの売上高の内訳は半導体試験10億7200万ドル、製品試験1億3800万ドル、ロボティクス9600万ドルだ。前年同期の売上高は7億6920万ドル。急増した半導体試験は、AI向けの製造投資がテスト工程にも波及していることを示す。

だが、売上高の伸びと入金の速さは別の問題だ。在庫の増減は第3四半期の現金を1億7090万ドル使った。前年同期の使用額は1090万ドルだった。前払金とその他の資産ではさらに1億6530万ドルを使い、前年同期の5350万ドルを上回った。二つを合わせると3億3630万ドル。これは会社全体の資金移動であり、資料からAI用装置だけの額を取り出すことはできない。

その一方で、買掛金とその他の負債は2億2580万ドルの資金源となった。前年同期は1億430万ドル。三つの項目だけを合算すれば、現金の純使用額は1億1040万ドルだ。繰延収益と顧客からの前受金も1320万ドルをもたらした。納入前に必要な資金の一部を、仕入れ先との支払時期が支えている。売れた装置の代金が入る前に、こうした期限はやってくる。

強い営業キャッシュと重い在庫は両立する

営業活動による現金は3億1360万ドルで、前年同期の4910万ドルを大きく上回った。有形固定資産の購入は8630万ドル、前年同期は4670万ドル。営業キャッシュからこの購入額を単純に引くと、今期は2億2730万ドル、前年同期は約240万ドルとなる。公表された二つの数値を差し引いた計算であり、会社が別途定義した調整指標ではない。資金を使いながら、現金も稼いだ四半期である。

貸借対照表には、より長い期間の積み上がりが映る。9月27日の在庫残高は5億7500万ドルで、2025年12月末の3億7960万ドルから増えた。前払金は4億2760万ドルから6億1370万ドルへ、売掛金は7億8690万ドルから11億1080万ドルへ増加した。買掛金も2億6920万ドルから5億1700万ドルへ伸びた。これは年末と9月末の比較だ。第3四半期だけのキャッシュフローと混同してはいけない。

第4四半期の売上高見通しは12億5000万~13億5000万ドルで、直近の実績を挟む範囲となる。次の決算で問われるのは、さらに派手な伸び率よりも、備えた在庫が納品と回収につながり、前払金などの資金占用が減るかどうかだ。顧客別の支払条件、AI向け装置の在庫内訳、検収済み注文額は今回の資料にない。

装置をつくった後が勝負になる

経営陣は調達と生産の速度を選べる。顧客の検収と入金の時期まで一方的に決めることはできない。仕入れ先への支払いを遅らせる余地は、その間をつなぐが、最後には精算が必要だ。在庫と前払金が現金へ戻り、営業キャッシュが強さを保てば、今回の投資は需要を取り込む準備だったと分かる。資産だけが積み上がれば、同じ成長には高い資金コストが付く。売上高の記録より、資金が工場から戻るまでの日数が次の焦点だ。

Sources