要約
- サモアの2026/T01号規制命令は、Tui-Samoaケーブルについて36カ月の容量リースと15年のIRUという別々の契約を承認した。両者の価格は同じ基準では比べられない。
- 国内リース表はMbps当たり月額で課金する一方、容量の区分には「GB」「Gb」「Gbps」が混在する。IRU表は基準価格の12分の1を四半期ごとに払うと記すが、支払回数は示していない。
- 2026年の表はO&M費を年4%とするが、容量購入契約では稼働容量に応じた四半期ごとの費用配分を定めている。単位、支払回数、O&Mの算定根拠が説明されるまでは、基準価格の低下から総費用の削減や小売料金の値下げを結論づけられない。
承認は値下げの実績ではない
2026年1月22日、サモアのOffice of the RegulatorはSamoa Submarine Cable Company(SSCC)の改定版Reference Interconnection Offer(RIO)を承認し、2024年の命令に置き換えた。規制当局は公正、合理的かつ非差別的な条件だとし、競争を促し、インターネット料金を下げ、サービス品質を高めると予想した。これは命令が示す評価と期待であり、適用開始後に測定された結果ではない。
RIOが対象とするのは小売市場より上流の取引だ。免許を持つ事業者がSSCCの海底ケーブル網の容量を購入する条件を定めている。サモアの電気通信法は、参照接続オファーの規制当局による承認と公表を定める。SSCCのRIOによれば、事業者がCapacity Lease AgreementまたはCapacity Purchase Agreementに署名した時点で、商業契約が成立する。公開料金表は契約の出発点であり、家庭向け小売料金ではない。
二つの契約には別々の時間軸がある
リース料金はMbps当たり月額で示される。サモア—フィジー間のTier 1国際接続では36カ月の料金のみがあり、300 MbpsはMbps当たり月44米ドル、500 Mbpsは35米ドル、1,000 Mbpsは27.50米ドル、3,000 Mbpsは24米ドル、5,000 Mbpsは22米ドルだ。Upolu—Savaii間の国内リースもMbps当たり月額で、最低36カ月。容量区分に応じ、7サモア・タラから2.50タラまでの料金が設定されている。
国内区分の単位表記はそろっていない。公開RIOには「Up to 1GB」、続いて「1GB - 2.5 GB」「2.5Gb to 5GB」などとあり、別の公開版では一部に「Gbps」と記載されている。GBはデータ量、Gbpsは伝送速度を表す。ところが料金欄はMbps当たり月額と明記する。作成者の意図は明らかかもしれないが、読者が表記を独自に直すべきではない。どの容量区分に当たるかで買い手が適用されると考える料金が変わるからだ。
IRUの時間軸はさらに長い。2026年の料金表は、サモア/フィジー/シドニー間で10 Gbps・15年を基準価格1,200万米ドル、20 Gbps・15年を1,512万米ドルとする。どちらも基準価格の12分の1を四半期ごとに支払うとあるが、何回払うのかは記されていない。SSCCの標準容量購入契約では、初回の支払額と日付、その後の支払額と日付は顧客別のSchedule 1に記入する。そこが確定しなければ、公開された料金行から全支払日程は分からない。
基準価格だけでは総額にならない
前版のSSCC RIO v1.1では、同じ15年の20 Gbps IRUは2,000万米ドル、10 Gbpsは1,209万6,000米ドルだった。前版は最初の6年間に24回の四半期払いを明記し、O&M費を年3%としていた。2026年版では20 Gbpsの基準価格が488万米ドル、10 Gbpsが9万6,000米ドル下がる。一方、新版に記載されたO&M費は年4%だ。基準価格だけを比べても、支払日程と運用費は見えない。
契約は運用費の仕組みを別に説明する。O&M費は四半期ごとに前払いされ、Schedule 3では予想されるネットワーク保守費を、稼働中の購入容量とリース容量に応じて配分する。各顧客の負担分は、その顧客の稼働容量が全体に占める割合で計算される。料金表には年4%とあるが、公開資料はこの比率と四半期ごとの費用配分との関係を説明していない。上限なのか、別の算定基準なのか、別計算の略記なのかは判断できない。どちらかが誤りだと決めつけず、説明を求めるべきだ。
したがって、公開資料から総費用を比較することはできない。RIOは、特に記載がない限り金額は米ドル建てで、VAGSTその他の税金・公租公課を含まないとも定める。実際の契約費用を算出するには、署名済みの顧客別別紙、稼働容量、O&M請求書、税務上の扱いが必要だ。基準価格の行にはいずれも含まれない。
規制当局が述べた小売料金の低下予想を、実績と区別する必要があるのも同じ理由だ。卸売条件の改善は競争を支え得るが、事業者がどれだけ容量を買うのか、ほかにどのアクセス費やバックホール費を負担するのか、節約分が加入者に還元されるのかは公開資料から分からない。承認後のサービス品質を測定したデータも示されていない。
Heng LuのNote 32は、制度上の決定が経済的な影響を持つとき、責任の所在を見えるようにするという編集上の視点に限って参照した。サモア、SSCC、規制当局、ケーブル費用の事実を示す証拠ではない。実務上の問いは、免許事業者が承認済みの単位、契約期間、費用基準を検証できるかどうかだ。
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