要約
- 10月8日施行の改正により、道路用地内に新設する通信柱を既存柱から100メートル以内に置く条件がなくなり、低影響設備を全国共通基準の下で設置できる範囲が広がった。
- 費用と環境面の効果は、通信事業者が設備を共用するかどうかにも左右される。新基準は共用を容易にするが、事業者に共有契約を強制するものではない。許可審査が減る一方、自治体には基準順守の監視が残る。
改正前、政府当局は新設の携帯電話基地局の少なくとも3分の2が資源許可を要すると推計していた。根拠には鉄塔会社の情報と過去の許可記録が含まれる。この数字は改正後の申請件数ではない。新制度では、道路用地内の新設柱にあった既存柱から100メートル以内という条件が撤廃され、道路用地外でも指定区域なら一定の基準を満たす新設柱が認められる。
変更は設置場所に限らない。柱、アンテナ、架台、キャビネットの技術基準を見直し、障害や保守、高需要時に使う一時設備のルールを設けた。農村部の特定設備には、太陽光、風力、蓄電池による電源も認められる。歴史的建造物への光ファイバー接続についても、全国で使える基準が定められた。緊急時や保守時の一時設備は最長12か月、イベントや需要増への対応は最長3か月稼働できる。歴史的建造物への接続は、主要な意匠や正面を避けるか、既存の合法的な配線経路を再利用する場合に原則認められる。
ただし、これは条件付きの許可基準であり、地方計画を一律に無効にするものではない。自然、文化、歴史上重要な場所では大半の活動に地方ルールが残る。道路用地外の住宅、オープンスペース、特別用途区域に設ける新しい柱にも、地方計画が適用される。緊急時の一時設備と歴史的建造物への接続は明示された例外だ。電波ばく露に関する既存要件は今回変更されていない。
経済面の狙いは、より大きな柱や架台を使いやすくし、一つの設備に複数事業者が載る余地を広げることだ。最終的な影響評価は、共用によって追加の設置を避けられる場合、1サイト当たり25万ニュージーランドドルから100万ドル超の節約になり得ると見積もる。別途、許可・建設費は今後10年で4,000万〜5,000万ドル減る可能性があるという。いずれも予測で、実現済みの節約額ではない。消費者料金への転嫁や、将来のカバレッジ改善は正確に測れないとも評価書は認めている。
環境面の利点も共用が前提だ。複数社で一つの柱を使えば、鋼材やコンクリートを減らし、柱の乱立を避けられる可能性がある。しかし、同じ構造を使えることと、競合する事業者が契約を結ぶことは別だ。大きな設備一基が小型設備数基より目立つ場合もある。政府の評価も、結果は通信各社の今後のネットワーク設計に左右されるとしている。
手続きの変化は、自治体の管理方法にも及ぶ。全国基準に適合する活動が増えるほど、工事前に個別申請を審査する機会は減る。それでも監視と執行は地方自治体の責任だ。最終評価書は、自治体ごとの監視能力を判断する材料が不足していると述べ、監視が弱ければ違反や環境上の悪影響が増えるリスクを指摘する。改正は施行されたばかりで、柱の減少や執行の実績を示すデータはまだない。
今後の評価では、回避された許可件数だけを数えてはいけない。活動と区域ごとの建設件数、共用する事業者数、総構造物数、苦情、違反、是正措置を追う必要がある。共用サイトが増えれば、設備効率化の根拠にはなる。ただし料金低下やカバレッジ改善を証明するには、サービスと価格の別データが必要だ。
出典
会員向け解説
プロフィールの詳細
適切な会員レベルでログインすると、解説全文と出典メモをご覧いただけます。
Strategic Circle 限定
Strategic Circle
すべての読者に公開されています。参加してログインすると プロフィール解説 を閲覧できます。
Strategic Circle に参加Leadership Alliance 会員限定
Leadership Alliance
対象となる IP 資産の所有者・管理者向けです。ログインすると Leadership Alliance の解説を閲覧できます。
Leadership Alliance に参加
