Summary
- 8月25日公表のRIPE-866は、RIPE NCC、経営陣、他のRIRとの訴訟や仲裁に加え「公開論争」を、受け取る協賛と提供する支援の双方を断る条件にした。
- 採否と撤回はRIPE NCCの単独裁量。第194回理事会の議事録には、主催イベントの協賛者を選ぶ理由を説明できる基準が求められた経緯がある。
会場の入口には、登壇者の列とは別に協賛者の列がある。RIPE NCCが新たに設けた基準では、公開の場でレジストリと争った当事者が後者から外され得る。規定は「公開論争」を訴訟・仲裁と同じ並びに置き、相手が他の地域レジストリであっても対象にする。論争の当事者と「関係する」主体にも及ぶため、誰の行為を誰に帰属させるかが結論を左右する。
対象はイベントへの入金だけではない。RIPE-866はRIPE NCCが受ける協賛と外部に出す支援の両方を扱う。第6節は受諾・拒否について単独裁量を明記し、状況の変化を理由とする見直しも認める。前回の採用は次回の保証にならない。一方で同じ指針は、協賛で得られるのは謝意の表示だけであり、方針や運営への影響力は得られないと定める。資金と意思決定を切り離す線は明快だ。公開の異議申し立てと不適格の境界線は、まだ言葉になっていない。
第194回理事会の議事録によると、理事会は主催イベントの協賛者を選ぶ判断を正当化する基準を求めた。文書を版管理のあるRIPE文書として公開する案が話し合われ、承認は内部で行う方針とされた。8月公表の指針は中立性、独立性、信用を掲げる。だが、批判された機関自身が批判を「紛争」と認定して会場から排除できるなら、独立性は判断理由の公開によってこそ試される。
参照した二つの記録に、この条項で特定の協賛者を拒んだ事例はない。初めての適用時には、どの論争を指し、申請者との関係をどう認め、何を守るために拒んだのかが必要になる。そこまで示せば利益相反と正当な批判を見分けられる。条項だけでは、鍵を握るのは主催者だと分かるにとどまる。
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