Summary
- 7月27日公表のRIPE-865は、刑事事件の電子証拠についてEU当局がRIPE NCCに提出または保全を命じる経路を設けた。第3節は、この経路の命令を会員に通知できないと定める。
- 2025年の法執行機関からの請求は計99件。非公開情報に関するオランダの拘束力ある請求8件に応じ、拘束力のない域外請求2件を拒否した。いずれも新経路以前の数字である。
2025年のRIPE NCCの窓口には、非公開情報を求める法執行機関からの請求が集まった。年次報告では99件が記録され、オランダ当局による拘束力のある8件には応じた一方、オランダ国外からの拘束力のない2件は断っている。外国当局が機密データを得るには、オランダで有効な命令や司法共助の道筋が要った。対象会員には、法律や裁判所の命令が妨げない限り、原則として知らせる運用だった。
7月公表のRIPE-865は、その窓口にもう一つの入口を作った。EUの法執行機関や司法当局は、刑事捜査・訴追のため、電子証拠の提出または保全をRIPE NCCに直接命じられる。第194回理事会の議事録は、オランダ以外のEU当局からも命令が届くと説明する。RIPE NCCは8月からの適用を見込み、理事会は手続き変更を全会一致で承認した。関連指令のオランダでの実施を問う発言に対し、法務責任者は規則上の義務が適用されると答えた。
最大の変化は知らせる相手だ。第1節と第2節では、情報請求や特定の措置に関する命令について、法的に禁じられない限り会員に通知する通常の方針が残る。第3節のEU電子証拠命令には別の守秘規則がかかり、RIPE NCCは受けた命令を会員に通知できない。登録機関は各命令を審査し、規則の要件を満たさなければ争うとしている。命令を発する当局と審査する登録機関だけが、会員に知らせないまま判断を進める。
第3節の対象は電子証拠の提出と保全であり、番号資源の登録変更には別の手続きがある。2025年の99件から、この新経路の利用件数を推定することはできない。次の公開報告が、8月以降のEU命令、保全命令、異議申立ての実数を示せば運用の輪郭が見える。現時点で確定しているのは、国境を越えた命令が直接届き、その経路では対象会員にRIPE NCCから通知が行かないという制度設計だ。
出典
会員向け解説
プロフィールの詳細
適切な会員レベルでログインすると、解説全文と出典メモをご覧いただけます。
ストラテジックサークル限定
Strategic Circle
すべての読者に公開されています。参加してログインすると プロフィール解説 を閲覧できます。
Strategic Circle に参加Leadership Alliance 会員限定
Leadership Alliance
対象となる IP 資産の所有者・管理者向けです。ログインすると Leadership Alliance の解説を閲覧できます。
Leadership Alliance に参加





