要約

  • LACNICが10月13日に掲載したCaribNOG 32の報告は、事業者自身のIPアドレスとASNを、複数回線の利用、プライベートピアリング、上流変更時の再採番回避に結び付けた。
  • これは運用上の可能性を示す助言で、導入事例の報告ではない。ASNは他ネットワークによる経路受け入れや、コンテンツ事業者のキャッシュ設置を保証しない。

分析

カリブの会合で語られた、いつもの助言

CaribNOG 32は10月7日から9日まで、キュラソーのウィレムスタットで開かれた。LACNICの10月13日の報告によると、最終日の技術セッションは概念説明からルーター設定へ進んだ。記事は、LACNICが「いつものメッセージ」と呼ぶ助言で締めくくられる。事業者は自らのIPアドレスとASNを取得すべきだというものだ。

LACNICは、これらの資源を複数上流への接続、プライベートピアリング、プロバイダー変更時に再採番を避けることと関連付ける。また、コンテンツ事業者はネットワーク内にキャッシュを置くか判断する際、事業者のアドレスとASNを確認すると説明した。ただし記事に、変更した事業者、設置済みキャッシュ、測定結果はない。会合で共有された助言であり、新しい割り当て規則でもカリブ地域での採用実績でもない。

ASNが示すのは経路ポリシー

IPプレフィックスは宛先を表し、自律システム番号はネットワークがドメイン間ルーティングで採るポリシーを識別する。IETFのRFC 1930はASを一貫した単一の経路ポリシーとして扱うべきだと説明し、番号を持つためだけにASを設けることを戒める。単一の上流だけを使うサイトには、通常、別個のASは必要ないという例もある。

LACNICの現在のASN申請条件も、この違いを運用に落とし込む。申請者は独立したASとの相互接続を現在必要としているか、6か月以内に予定していなければならない。経路ポリシー、接続予定のAS、ASNから広告するIPアドレスも説明する。期限を過ぎても使われないASNは取り消す場合があるという。

資源が独立しても経路は自動では通らない

独立に割り当てられたプレフィックスとASNがあれば、事業者はアクセス事業者の番号だけに頼らず、複数の上流に経路を広告する計画を立てられる。しかし経路は自ら広告し、相手が受け入れ、ネットワークが転送して初めて届く。上流のフィルター、経路認可、契約、容量、物理回線も結果を左右する。レジストリの記録は回線ではなく、ASNが他ネットワークに経路の運搬を命じることもできない。

キャッシュも同じだ。資源情報はコンテンツ事業者の判断材料になり得るが、需要、施設、バックホール、採算が設置を正当化するとは言えない。報告には設置基準も実際の決定もない。

出典