要約

  • RIPE NCCが公開するNROの11月2日版には2行一組の衝突が7件、3日版には14件ある。新しい7件はすべてARINとRIPE NCCのIPv4の組み合わせで、187.78.192.0/18では両行の開始アドレスと規模が同じだ。
  • 新規7件のRIPE NCC側は、いずれも2日の拡張委任原本に完全一致する。一方ARINの2日と3日の原本には、その7区間と重なるIPv4行がない。

数字だけなら劇的だ。衝突一覧が一日で倍になる。だが一覧の行は、現在二つの登録局が同じアドレスを配っているという判決文ではない。特に追加分が一律にARIN対RIPE NCCになっているなら、まず両側の同じ時期の原本を開くべきだ。集計の名前より入力の出所が先に来る。

3日の一覧で最も分かりやすいのは187.78.192.0から16,384アドレスの一組だ。ARIN側はUS、assigned、2025年2月20日。RIPE NCC側はRO、assigned、同月25日。どちらも全く同じ/18を指す。この二行だけを切り出せば、二重登録という見出しが簡単にできてしまう。

しかしARINの2日原本にも3日原本にも、その/18と重なるIPv4行はない。RIPE NCCの2日原本には同じ範囲があり、状態はallocated。RDAPも開始・終了アドレスが同じRO-M247RO-20250225を返す。RIPE NCC側の状態だけでも一覧のassignedと原本のallocatedが異なる。警報を出す側の記述にも来歴が必要だ。

残りの6件は、RIPE NCC側の開始点が64.254.88.0、140.184.8.0、140.184.28.0、140.184.96.0、153.52.128.0、208.90.252.0だ。RIPE NCCの原本にはそれぞれ同じ範囲がある。ARINの両日分には、どの範囲にも重なる行がない。集計側がより大きいARINの親区間を示す例もあるが、その親を現行ARIN原本で見つけることもできない。一件だけの例外ではなく、追加分全件で同じ検査結果になった。

従来の7件は残っており、その中にはIANAが予約した文書用・プロトコル用資源との組み合わせもある。新しいARIN対RIPE NCCの7件と同じ意味で数えると、14という総数が別の問題を隠す。今回確かめられるのは、NROの3日版にARIN側の古い形の行が現れ、ARINの2日・3日の公開原本にはないという出版物同士の食い違いだ。

集計処理が読み込んだARIN入力の版と、各行を作った変換記録は公開ファイルから分からない。それらがあれば、古い入力を読んだのか、現行入力から別の形を復元したのかを判別できる。内部原因を決めつける前に、その二つの記録が必要だ。