要約
- AFRINIC理事会は2022年1月、Cloud Innovation LtdがAFRINICらを相手に起こした事件について、取締役が負担する「すべての法務費用」を会社が負担すると決議した。
- 1月18日の議事録は、取締役個人も名指しされた緊急の法廷侮辱申立てだったと説明し、法律顧問が「そのような意味での利益相反はない」と述べた後、7人が賛成したと記録する。
- 確認できた公文書には、対象者、依頼者、法律事務所、上限、請求、支払い、保険、事件結果、法的分類がない。これは支払いも違法性も証明しない。
- Receiverと、NRSが「Purported Board」と呼ぶ現在の集団は、旧決議から残った債務、回収権、開示義務をそれぞれの権限期間ごとに精算すべきである。
決議は支出の領収書ではない。AFRINICの第202201.666号決議をめぐる最大の混同は、まさにそこにある。
2022年1月18日、理事会はCloud Innovation LtdがAFRINICおよびその他を相手にした事件に関連し、「a director」が負担する「all legal costs」を会社が負担すると決めた。AFRINICによれば、申立てを受けたのは1月13日だった。公開文面から分かるのは、会社が費用負担を約束したことまでだ。誰が依頼者で、どの弁護士に、どの条件で、いくら支払ったかは分からない。そもそも支払いが発生したかも分からない。
同日の議事録は、決定の緊急性を示す。会社に送達されたのは3件目の法廷侮辱申立てで、取締役個人も答弁人として列挙され、期日は1月24日に迫っていた。法律顧問は、取締役が自らを防御するため申立書の内容を知る利益があると説明し、「そのような意味での利益相反はない」と述べた。伏せられた部分の後、7人が賛成し、反対と棄権は記録されていない。
これは現在の配置を擁護する上で重要な事実だ。会社と役員が同じ申立てで追及されるとき、調整された防御は会社の利益にもなり得る。期日直前に別々の代理人を用意すれば、費用が膨らみ、主張が衝突し、対応が遅れる可能性がある。法律助言や訴訟戦略を非公開にする正当な理由もある。
それでも、緊急決議は管理の出発点にすぎない。公開記録には、約束を契約、請求、支払い、結果、回収へつなぐ終点がない。
会社防御と個人防御は同じとは限らない
最初に明らかにすべきなのは、弁護士の依頼者である。AFRINICが依頼者として会社と取締役を一体的に防御したのか。取締役が個別に弁護士を選び、会社がその費用を立て替えたのか。共同受任契約、事後補償、経費償還、役員賠償責任保険のいずれだったのか。
この違いは言葉の問題ではない。依頼者が会社なら、弁護士の忠実義務と指示系統は会社利益を中心に置く。取締役個人が依頼者なら、会社は個人向けの専門サービスを資金提供することになる。共同依頼なら、利害が後に分かれた場合の手続きが必要になる。
議事録にある「利益相反はない」との助言は、その時点の評価として尊重すべきである。本稿はその評価を覆す法的判断をしない。同時に、それは独立した裁判所判断ではなく、契約期間全体の管理を説明するものでもない。利益申告、議決参加の分析、業務範囲の拡大権限、請求書の承認者、会社利益と個人利益が分かれた場合の離脱条件は見えない。
潜在的な対象者が会社負担に投票したという事実だけで、自己取引や違法性を断定することはできない。しかし、外部から検証可能な制御が必要だったことは示す。上限、保険、独立した請求審査、統一受任契約、返還条件のいずれかがあったかもしれない。公開決議はそれを示さない。
161条は一語の決議を自動承認しない
AFRINICの2020年定款21条は、取締役と従業員への補償、取締役保険をモーリシャス会社法が認める範囲に限定している。
会社法161条は条件付きの制度だ。原則として補償または保険を制限し、同条に反する補償を無効とした上で、認められる場合を列挙する。ある種の手続費用では、本人に有利な判断、無罪、手続の中止、法定の救済、または提起の断念が意味を持つ。第三者に対する一定の責任や防御費用を扱う別の規定もあり、刑事責任などには除外がある。保険にも理事会の事前承認を含む独自の条件がある。
同条はさらに、補償または保険の内容を取締役会議事録に記録し、会社に利益登録簿があればそこに記載し、年次報告書で開示するよう求める。「補償」は責任発生の前後に責任を免除することも含むと定義されている。
この条文だけで第202201.666号決議が無効だったとも、完全に適法だったとも言えない。判断に必要なのは、公開文面から抜けている契約形態と事件結果である。会社が自らの防御として直接契約した費用と、個人の責任を事後に補償する費用は同じではない。保険金で賄われたか、会社が最終負担したかでも違う。
だから、法的結論を急ぐこと自体が記録の欠落を隠す。先に分類し、その後に規則を適用しなければならない。
現在の権限争いにも会計の継承は残る
決議を行ったのは2022年の理事会である。Receiverや現在取締役を名乗る人々に、その投票を帰属させるべきではない。現在問われるのは、当時の約束から何かが残り、それを誰がどう扱ったかである。
NRSは現在の取締役を「Purported Board」と呼び、その権限を争っている。NRSはまた、法務支出ごとに決議、委任、請求、支払い、Receiverの指示、結果を示すべきで、後の監査や計算書承認が当初の権限を自動的に作り出すことはないと主張する。これはNRSの立場であって、本稿が裁判所判断として採用するものではない。
だが、現在の権限を支持する側にも精算は有益だ。Receiverの管理中にこの決議に基づく請求が認識、支払い、争われ、引き当てられ、または回収対象になったのか。現在の集団は、残存債務、保険請求、返還請求、開示義務の何を引き継いだのか。何もなかったなら、そのゼロを確認すればよい。
費用が帳簿に載ったこと、財務諸表が監査されたこと、後の理事会が発行を承認したこと、会員が計算書を審議したことは、すべて別の行為である。それぞれには価値がある。しかし、後の行為は当初の依頼者、上限、利益相反管理、事件結果を自動的には復元しない。
危険なのは、時間が権限の代わりになることだ。決議が指示になり、指示が請求になり、請求が会計項目になり、会計項目が監査される。最後に監査済みという事実が最初の決議の完全な承認に使われる。書類は増えても、最初の問いは消えない。
特権を守りながら閉じられる
必要なのは法律意見の公開ではなく、特権を侵さないクロージャー資料だ。事件番号と終結状況、対象となった役割、依頼者、受任形態、直接防御・立替・償還・補償・保険の分類を示す。
財務面では、承認された料金体系、予算と上限、請求総額、支払い・未払計上・争い・回収の各額、保険負担、費用命令、会社の最終純負担を示せる。人名を伏せる必要があれば、役割名と案件コードで足りる。支出がゼロなら、それが最も簡潔な結論になる。
統制面では、受任と請求を承認した者、利益申告、議決または回避の分析、161条の検討、議事録・利益登録簿・年次報告書の記載箇所を明らかにする。補償や保険に当たらないという見解なら、特権情報を除いた分類理由を示すべきだ。
さらに、2022年理事会の承認、経営陣または弁護士の実施、Receiverの処理、現在の集団の判断を同じ「AFRINIC」の一語で混ぜてはならない。権限の時期を分けることが、責任の誤帰属と責任逃れの両方を防ぐ。
Heng Lu doctrineは、この問題を単なる古い請求書ではなく構造として捉える。RIRは希少な番号資源の認識を左右する、重大な結果を伴う力を持つ一方、会員には現実的な退出先がない。決定権だけが強く、損失、救済、責任の帰属が弱いと、リスクは取締役会から従属する運用者へ移される。
LARUSが示す伝達経路は、登録上の認識、RPKI、移転、事業継続だ。この決議が特定の障害を引き起こした証拠はない。しかし、未精算の法的義務が資金、準備金、経営上の注意を占めるという機会構造は存在する。
より広い財務像は、AFRINICが2025年に開示した87万7,929ドルの法務費用を扱うBTWの調査にある。そこでは、業者名と合計額だけでは案件ごとの権限、指示、請求、支払い、結果にならないことを検証した。本稿は別の時点を見る。2022年に始点は公開されたが、終点がまだ公開されていない。
現時点の結論は限定的である。緊急の法的脅威、記録された助言、全会一致の賛成票は確認できる。支払い、違法性、個人的利益は確認できない。そして、約束の分類と清算も確認できない。現在AFRINICを管理し、または管理権限を主張する人々は、最後の空白だけを埋めればよい。
Sources
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