要約

  • 収入は2.8%増、総費用は86.2%増となり、収入から費用を差し引いた剰余は65.1%減った。
  • 未実現為替差損益の好転が減少を一部和らげたが、営業活動による現金創出は75.2%減少した。

分析

会員がレジストリの予算や会費を検討するとき、黒字という一語だけでは判断材料が足りない。AFRINICは2025年に144万6,000ドルの剰余を計上した一方、営業活動による現金創出は85万6,407ドルで、前年から75.2%減った。予算審議で確認すべきなのは、剰余の有無だけでなく、日々の活動がどれだけ現金を生み、金融項目や費用構成が結果にどう表れたかだ。

収入は2024年の611万6,000ドルから2025年の628万9,000ドルへ、2.8%増えた。費用の変化はそれより大きい。総費用は274万6,000ドルから511万4,000ドルに増えた。財務諸表の「収入から費用を差し引いた剰余」は336万9,000ドルから117万5,000ドルへ65.1%減少した。収入の小幅な伸びと、金融項目を加える前の剰余の縮小が同時に起きている。AFRINICの2025年監査済み財務諸表には両年度が並ぶ。

監査済みの費用区分を見ると、増加の大半は管理費に現れている。管理費は245万9,000ドルから461万5,000ドルへ215万6,000ドル増えた。配賦費用は23万904ドル増加し、金融資産の減損損失は1万8,849ドル減少した。注記15には選挙費用1,043,425ドル(2024年はゼロ)と、法務費用877,929ドル(前年は27,322ドル)も記載されている。この二項目の差額は合計189万4,032ドルで、総費用の増加236万8,013ドルの約80%に当たる。費用の増加がどの区分に現れたかは分かるが、動機や翌年以降の再発までは示さない。

この剰余は最終結果ではない。純金融収益は2025年に27万792ドルとなり、2024年の15万7,863ドルを上回った。増加分11万2,929ドルが減少を一部補い、当期剰余は144万6,000ドルとなった。前年は352万7,000ドルで、59.0%減だ。下支えの存在と、その内訳を読むことは別の作業になる。

銀行利息収入は27万2,944ドルで、前年の29万4,606ドルを下回った。最大の振れは未実現為替差損益だ。2024年の4万9,997ドルの損失に対し、2025年は11万710ドルの利益となり、16万707ドル動いた。これは純金融収益全体の増加を上回る。金融注記に記載された会計上の変動であって、新たな会員収入、継続的な運営改善、現金受領と読み替えられない。諸表は費用増加を為替変動のせいだとも述べていない。

キャッシュフロー計算書は第三の数字を示す。営業活動で生じた現金は2025年に85万6,407ドル、2024年には344万6,045ドルだった。税引前剰余144万6,000ドルから始まる調整表は、金融・非現金項目を調整し、その後に運転資本の動きを反映する。営業債権、前払費用などの債権、買掛金と契約負債の変動が合計で約94万1,000ドル分、中間額を押し下げた。これで現金創出額が年間剰余を下回る理由の一部は見えるが、どの請求が回収されたか、将来の資金余力までは分からない。

期末の現金及び現金同等物は1,382万6,000ドルで、前年の1,331万ドルを上回った。期末残高と年間の現金創出は別の指標だ。残高だけから資金の自由な利用可能性、資金繰りの期間、準備金目標への適合も証明できない。AFRINICの財務資料一覧には監査済み諸表と他の報告資料が掲載されている。暫定資料と署名済み諸表を比べるときは、その違いを保つ必要がある。

総合すると、収入はわずかに増えた一方、総費用は大きく増加した。純金融収益が年間剰余の減少を一部和らげたが、営業活動による現金創出は大幅に落ちている。費用の前年差では二つの項目が目立つ。次の監査済み報告で、それらが続くのか、営業キャッシュの落ち込みが縮まるのかを確認したい。

出典