要約

  • FCCの通知DA 26-887は、三つの打ち上げ・再突入用帯域を合計215 MHzと記す。公表された帯域幅の計算は85 + 90 + 35 = 210 MHzだ。
  • 全国・非排他的な免許が認めるのはサービスであり、次の打ち上げの無線パラメーターではない。
  • 連邦向けと非連邦向けの調整は別々の経路を通る。その間にも天候は、手続き開始後の打ち上げ時刻を動かす。

FCCの文書には5 MHzが見つかった。帯域の端から計算しても、その5 MHzは見当たらない。

FCCが2026年8月25日に公表した通知は、商業宇宙打ち上げと再突入向けに2025–2110 MHz、2200–2290 MHz、2360–2395 MHzを挙げた。幅はそれぞれ85、90、35 MHz。合計は210 MHzだ。通知の記述は215 MHzになっている。

通知は5 MHzの差を説明していない。FCCの最終的な割当表があれば決着する。長い通知の中の小さな算術だが、ここから重要な運用上の問いが見える。帯域の合計値を公表しても、特定の場所、時刻、送信条件で使う許可の取り方までは分からない。

打ち上げ通信は、発射台から軌道まで常時つながる一本の配管ではない。打ち上げ前には地上試験があり、上昇中や再突入時には広い地域で、限られた瞬間にテレメトリー、追跡、指令を機能させる必要がある。天候などで条件が変わればウィンドウも動く。周波数には日時と場所があり、同じ帯域を使う既存サービスには優先権がある。

免許があっても、毎回の打ち上げ許可にはならない

米国のLaunch Communications Actは、三帯域を非連邦の打ち上げ・再突入に二次利用として開いた。一次業務が優先され、新しい利用者はそれを保護する。FCCの2025年手続きは、その優先関係を実務に落としている。

FCCは全国を対象とする非排他的なサービス免許を発行できる。免許人は発射場と局を登録し、予定する運用ごとに技術・運用パラメーターを提出する。パラメーターの調整を済ませ、最終承認値を運用前にFCCのUniversal Licensing Systemへ登録しなければならない。調整後に計画が変われば、変更内容も再調整する。

免許は事業者の基本的な権限を示す。ある送信機が、ある場所と時刻に、ある周波数を使って既存利用者を妨げない証明にはならない。打ち上げは一件の運用であって、ロケットのアイコンが付いたチェックボックスではない。

二つの窓口、一つのカウントダウン

調整経路は二つに分かれる。連邦利用者はNational Telecommunications and Information Administration(NTIA)を通じて調整する。非連邦利用者はAerospace and Flight Test Radio Coordinating Council(AFTRCC)などの関係者と調整する。2026年3月に始まったNTIAのポータルは、連邦申請の提出、状況、コメント、審査をまとめる。

このポータルが置き換えたのは、電子メール中心の連邦手続きだ。FCCの免許、局登録、非連邦調整は置き換えない。画面の緑色表示で雲がどくわけでもない。延期されれば、事業者は申請を更新し、空きを探し、変更パラメーターを調整し直すことがある。その間も一次業務の優先権は続く。

FCCは米国内の打ち上げ活動を年間約200件と見積もる。一方、8月20日の大統領覚書は、2030年までに米国の発射場が年間1,000件を超える打ち上げと再突入を支援できるようにする政策目標を掲げた。前者は現在の打ち上げ活動の推定、後者は再突入を含む能力目標で、同じ統計ではない。それでも、運用ごとに審査する仕組みへの圧力は伝わる。

周波数だけでなく、待ち行列を測る

DA 26-887は、打ち上げ頻度、場所、周波数需要、優先度、調整に必要な時間、天候で予定が動いたときの柔軟性について意見を求めた。意見募集は9月に終わった。次に必要なのは実務の数字だ。完全な申請は各経路で何日待つのか。延期はどの程度再提出につながるのか。どのパラメーターが審査を止めるのか。

申請の滞留時間、判断までの時間、修正差し戻しの頻度と理由なら、機密の運用詳細を明かさずに公表できる。事業者は、障害が利用可能な周波数、申請の不足、機関審査、日程変更の仕組みのどこにあるかを把握できる。

FCCとNTIAの役割は異なる。次の判断を誰が持ち、どの情報が不足しているのか、引き継ぎを見える形にするべきだ。答えが別の受信箱に眠れば、カウントダウンの横で書類だけが窓口を探す。

5 MHzの差は直すべきだ。より大きな試験は、打ち上げ時刻がロケットより先に動いても、免許を予測可能で調整済みの利用に変えられるかどうかだ。

公式資料