要約

  • RFC 1220 は Bridge Network Control Protocol が Open になる前の LAN トラフィック交換を認めなかった。Open は制御状態の成立であって、遠隔 LAN への到達記録ではない。
  • 実際の橋渡しには、MAC フレームを収める MRU、並列回線の順序、対応 MAC 種別、方向別圧縮、LAN ID、スパニングツリー状態、FCS 処理が残っていた。
  • PPP の CRC と任意の LAN FCS は独立していた。シリアル区間で正しいフレームでも、元の LAN フレームが保全され、宛先へ届いたとは限らない。

制御状態は通行開始を許した

RFC 1220 は F. Baker 編集の Point-to-Point Protocol Extensions for Bridging で、1991 年 4 月に公開された。RFC Editor と IETF Datatracker は IETF ストリームの Proposed Standard と記録し、現在は RFC 1638 によって廃止された文書と示す。この記録は仕様の地位を確定するが、実装履歴ではない。

対象は、離れたブリッジ間で LAN フレームをシリアル回線越しに運ぶ仕組みだった。RFC 1171 の PPP 回線手順を前提とし、両端装置が PPP を使うことに合意済みで、リモートブリッジに回線を使う意思があり得ると想定した。想定は仕様を開始する条件であり、特定装置の合意ログではない。

BNCP は LCP がネットワーク層プロトコルの設定段階へ到達してから動く。さらに BNCP が接続を Open にするまで LAN トラフィックは禁止される。制御交換より先にデータが走らないための、意味のあるゲートである。

一方、そのゲートが証明するのは「状態機械が次のトラフィックを許す」ことだけだ。送信されたフレーム、選択された出力、遠隔ポートの状態、宛先 LAN での送出、アプリケーション応答は別の観測を必要とする。

Reject がないことには限定された意味しかない

透過ブリッジについて、RFC 1220 は IEEE 802.1 BPDU を受けた隣接装置が PPP Protocol-Reject を返さなければ、そのリンクで透過ブリッジが許されると仮定した。拒否がないことを、仕様内の一つのシグナルとして扱っている。

これは人間の承認や万能な権限ではない。管理者、両端設定、ルート選出、ポートの Forwarding 状態を示さない。運用者は二つのスパニングツリー領域を分離することもでき、その場合は両端で BPDU を交換しない設定が必要だった。その状態で隣接 BPDU を受ければ、ブリッジは黙って廃棄する。

したがって「返答がない」という外形だけでは、許可、意図的遮断、片方向障害を区別できない。通常時のスパニングツリー PDU は根から葉へほぼ一方向に進むため、RFC は Magic Number によるループ検知とリンク品質監視を強く勧めた。逆方向の沈黙は健全性試験にならない。

オプションは能力と不一致の両方を表した

BNCP は MAC 種別、tinygram 圧縮、LAN Identification、リング/ブリッジ番号を扱った。MAC 種別を広告した場合、一覧外は廃棄される。何も広告しなければ相手は広い対応を仮定できるが、受信側は理解できない種別をなお廃棄する。

広告が Configure-Reject された場合、送信側がその種別を送り続け、受信側が既に廃棄を示している状態さえ起こり得る。交渉は不一致を可視化しても、損失を自動的に止めるとは限らなかった。

tinygram 圧縮は方向別である。一方が展開でき、他方ができない構成を許し、未交渉なら圧縮しない。リンク全体に一つの「圧縮有効」ラベルを付けると方向が消える。

LAN ID は助言的で既定は無効だった。有効は、相手の先にラベル付き LAN が存在し得て、そのトラフィックを扱う準備があることを示す。無効ならそのトラフィックは廃棄される。これは転送判断の材料であって、組織上の所属やアクセス権限の証明ではない。

Open でも大きなフレームは通らない

交渉した MRU は、対応する MAC 種別のフレームを収める必要があった。分割と再構成はなく、Ethernet でさえ PPP の既定 MRU 1500 オクテットを超え得る。BNCP Open と、全許容フレームが運べることは同じ条件ではない。

複数のポイントツーポイント回線を並列に使えば、順序も運用責任になる。橋渡しするプロトコルが元の順序を要求するなら、同じ会話を同じ回線へ載せなければならない。要求しないと判断できない場合は、順序が必要だと扱う。帯域を束ねたという事実だけでは LAN の順序特性を保てない。

検査値も二層あった。PPP CRC はポイントツーポイント区間を検査する。任意の LAN FCS は発信局が計算した、または計算したように見える LAN フレームの値である。RFC は両者を無関係と明記する。LAN FCS がなければ、LAN へ出す時に新しく計算させることもできた。区間の受理、元フレームの保全、配送成功は別々である。

フォーマットは転送イベントではない

フラグは LAN FCS、LAN ID、ゼロ圧縮、回線パディングの存在を表し、MAC 種別は後続バイトの解釈を決める。これらから、学習済み転送表、スパニングツリーポート、宛先ホストの応答を読み取ることはできない。

証拠パケットには実機設定、BNCP キャプチャ、MAC テーブル、パケット追跡、アプリケーション結果がない。RFC 1220 のセキュリティ節も、セキュリティ問題を論じないとする。認証、権限、機密性、導入、サービス成果を追加してはならない。

BNCP Open は曖昧な信号ではなかった。「開始してよい」という答えを、運用済みという答えへ拡張しないことが重要だった。

出典